燕市の新年度予算案から、つばめ若者会議事業、Jack & Bettyプロジェクト、燕市空き家等の適正管理及びまちなか居住促進に関する条例案 (2013.2.23)

鈴木力燕市長は22日の新年度予算記者発表で、つばめ若者会議事業、Jack & Bettyプロジェクト、燕市空き家等の適正管理及びまちなか居住促進に関する条例案の3つについて、とくに時間を割いて話した。

つばめ若者会議事業は、若者の地域コミュニティー組織や市の付属機関などへの参画が少なく、若者の元気がまちづくりに生かされていないことから、ワークショップを行い、子どもたちに引き継いだ20年後の燕市の将来像「未来ビジョン」を描くとともに、ビジョン達成のためのアクションプランなどを検討する。予算額は815万円。

主に20代から30代の市民と市職員で構成する。外部ファシリテーターを活用するのがポイントで、Facebookなどソーシャルメディアを活用し、双方向の情報発信と時間、場所を問わない意見交換を行う。

皮切りに意識啓発としてまちづくりシンポジウム（協働推進事業と連携）を開いてから、メンバーは公募、発掘、口コミ、さらにSNSも活用して集める。5月中には「つばめ若者会議」を発足させ、計8回ていどのワークショップを行って燕の未来ビジョンを描き、その報告会を開く。

それを基に2014年度以降は市民を主体としたアクションプランを実行し、地域活動、ボランティア活動、付属機関などへの若者の参画、未来ビジョンでシティーセールス、シティープロモーションをを実施する。その準備としてすでに若手職員によるプランナー会議を重ねている。

Jack & Bettyプロジェクトは、以前から鈴木市長が口にしていた英語教育の強化推進を図る事業で、予算額は2,885万8千円。「Jack & Betty」は戦後の日本で使われた英語の教科書で、それを題材に燕市を舞台にしたドラマスペシャル「ジャック・アンド・ベティ物語」（1992年放送）があった。燕市の洋食器産業が発展、米国へ輸出していく時代に若者が英語を勉強しながら世界へ羽ばたいていくという物語で、プロジェクト名はそのドラマに思い入れのある鈴木市長が命名した。

燕の未来を担い、次の時代をリードする、世界共通語の映画を話し、世界に通用する人材の育成が目的。具体的には全児童生徒と園児を対象としてJTE（日本人英語教諭）を今の2人から3人増員して5人に。新潟大学教育学部とのパートナーシッププランを拡充し、同学部教授による計画的継続的な指導心、小中学校の滑らかな接続のために「燕方式」指導カリキュラムを作成する。目標は「英語が好き・関心がある」という肯定的評価が70%以上になること。

さらに希望者や選抜者を対象にした英語の力をさらに伸ばす機会の充実として、英会話教室の対象を今の小学校3、4年生から、小学校1年生から4年生までに拡充。「つばめ　えいご！塾」（仮称）を開設し、小学校5年生から中学校2年生の希望者を対象に市内児童生徒100人を年間20回以上実施し、目標は英検準二級の合格者の割合を30%とする。

さらに海外派遣の選考を兼ねた英語スピーチコンテストを実施。これまで毎年、行ってきた派遣費用の一部を市費で負担するオーストラリア・ブリスベンへの市内中学生の派遣事業をやめて、新たに親善大使としての海外派遣事業を行う。このための派遣費用は太陽光発電を進める「燕市子ども応援・おひさまプロジェクト」によって屋根貸し事業者から受ける寄付を充て、派遣費用は全額市費負担とする。

燕市空き家等の適正管理及びまちなか居住促進に関する条例案は、防災上のリスクである空き家や空き地を解消し、有効活用を図るとともに、市内の定住、まちなか居住を促進する。条例はは空き家など管理不完全な住宅は代執行まで定める一方、支援策として空き家の撤去費や改修費の助成制度を検討している。