三条市南新保、三条市医師会准看護学院(池田稔学院長)は、1日午後1時半から燕三条ワシントンホテルで第48期生卒業式を行い、2年間の課程を修了した23人に卒業証書を手渡し、それぞれが目指した看護の道へと送り出した。
第48期生は、20歳から40歳の男女23人。黒や紺のスーツで胸に赤いバラのコサージュをつけて出席した。在校生の1年生32人と学院長はじめ学院関係者、来賓、卒業生の家族も列席し、第48期生の門出を祝った。
池田学院長は、卒業生一人ひとりに卒業証書を手渡した。式辞では、入学当初から2年間、厳しく教育すると話したが、卒業して道に迷った時には温かく迎え、これからは三条市医師会142人が卒業生に味方と伝え、看護師の基本であるいたわりの気持ちと笑顔をもって生活してほしいと願った。
来賓祝辞では、卒業生らの実習で協力した病院を代表し済生会三条病院の郷秀人院長が述べ、この2年間に学んだことは量的にも質的にも大変だったと思うが、「人の命を預かる大変な職業」、「大変だからこそやりがいもあり誇りももてる」と言い、「精神的、肉体的にも厳しいが、この職業に就こうと思った日、卒業の日を思い出して乗り越えてほしい」と期待した。
また、国定勇人三条市長は代理出席で祝辞は代読。2年前の第48期生の入学式は、東日本大震災の直後で、例年、入学式を行っていた三条市総合福祉会館は避難所となり、同ホテルでの入学式になったことを振り返った。
だれもが大きな衝撃と未来に対する言いようのない不安を感じた。卒業生も希望に満ちて人生の新しい一歩を踏み出そうとしたときに大きな不安に打ちのめされたのではないかと思うが、そのなかでもさまざまな希望の灯があちこちでともった。三条市に避難してきた人たちにも、地域の医療機関の先生や看護師が親身になって対応して、たくさんの感謝の言葉を受け、学院の先生から休日返上で協力してもらった。
2年前の不安の中でスタートした卒業生がこの日、自信に満ちた晴れやかな眼差しで卒業式に臨むのは、「ご自身の決意と努力のたまもの」と深く敬意を表し、命に寄り添い、命を支える先生の奮闘や、実習施設でのご指導、家族や友人の支えのたまものとも感じていると述べ、第48期生の活躍を願った。