燕市分水地区観光協会(田中公一会長)は2日、4月21日に燕市・大河津分水で行う第71回分水おいらん道中のおいらん役の二次審査会を開き、84人の応募のなかから4人のおいらん役を決めた。
おいらん役に決まったのは渡辺礼さん(21)=新潟市江南区・新潟薬科大学=、杣木あゆみさん(29)=燕市国上・主婦=、村山まみこさん(21)=燕市分水旭町・会社員=、文珠川佐江子さん(32)=東京都台東区・主婦=。
渡辺さんは、「皆さまの期待を裏切らないように頑張っていきたい」、杣木さんは「抜擢いただいたからには誠心誠意、頑張らさせていただきます」、村山さんは「歴史あるおいらんさんの名に恥じないような立ち振る舞いが立派な姿で歩いていけるようにこれから鍛え直していこうと」、文珠川さんは「(分水のおいらん道中の)その名に恥じないように凛とそして格好良く当日、歩んでいきたい」とそれぞれ抱負を話した。
応募のきっかけは、渡辺さんは昔から着物や浴衣に興味があった。杣木さんは、結婚して新潟市秋葉区から燕市へ移り住み、生まれた息子においらん役を務めたことを自慢したいと思った。村山さんは幼いころから剣道を続けており、武道の精神や立ち振る舞いをおいらん道中に生かしたいと思った。文珠川さんは家から近くの吉原で毎年行われているおいらん道中を見るたびにおいらん役をやってみたいという気持ちが強くなった。
村山さんは2006年、燕中学校剣道部に全中女子団体戦で県勢初の全国優勝をもたらしたときのメンバー。09年トキめき新潟国体の剣道少年女子の新潟県代表メンバーのひとりとして優勝し、就職後も新潟県実業団大会で一昨年、昨年と優勝。三人姉妹の長女で、一番下の妹、燕中学校3年生村山ひなこさんは、剣道女子団体で3年連続5回目の全国優勝を果たした燕中剣道部の主将。当日は道着をあでやかな和服に、すり足を外八文字に代えて剣士が一日限りのおいらんを演じる。
おいらん役は毎年公募し、審査を行って4人を決めている。一昨年は東日本大震災でおいらい道中を中止したたため、昨年のおいらん道中は一昨年に選ばれたおいらん役で行った。ことしは前回より6人少ない84人の応募があり、書類の一次審査で20人にしぼり、1人の辞退があってこの日は19人が二次審査に。燕市分水地区観光協会の役員や専門委員ら9人で審査して4人を決めた。
これまでは二次審査で4人の太夫の配役を決めてきたが、ことしは練習会で歩き方などを見てから配役を決めることにした。練習会は3月23日、4月5日、17日の3回行う。