東京ヤクルトスワローズのキャラクター「つば九郎」の燕市PR隊鳥就任が本決まりになった。燕市PR隊鳥のギャランティーとして鈴木力市長はつば九郎に燕市の名産品などを提示したが、そのなかのひとつ、「燕餃子(つばめぎょうざ)」が注目を集めている。
冷凍ギョーザで20個入り1,200円から。タレなしでおいしいのが特徴で、ギョーザの具にピリ辛の特製みそで味付けしてある。具と一緒にスープが包まれている小籠包(しょうろんぽう)のスタイルだ。
製造は熊本県の食品メーカーに委託しているが、豚肉は燕産を使用。肉を水処理して臭みをとり、まろやかな味わいを生む工夫もある。野菜は百パーセント国産を使用している。
この「燕餃子」を仕掛けたのは、燕市杉柳、長谷川智彦さん(30)だ。東京でシステムエンジニアとして働いてきたが、農家の実家へ戻ったのをきっかけに、「専業では食べていけないので」と、たまたまつてのあったギョーザに注目し、商品化しようと思い立った。
昨年9月に自宅で燕食品株式会社を立ち上げ、代表取締役に。農業のほかに宝飾関係の仕事も手掛ける父の治さん(63)、さらに東京の知り合いと3人でスタートした。
燕市には名産が少ないこともあり、「燕餃子」を考案。「燕」の字が中華料理をイメージさせる。長谷川さんは「燕食品の燕餃子ということで、地元を大事にしていきたいという願いを込めました」。昨年12月半ばに販売を開始した。
一部、ネットで販売されており、近所の「てっ平食堂」でメニューに出しているが、販路がないのが悩みの種。販路を求めて2月に新潟市で開かれた商談会「食エコプラス」に参加した。そこで手応えを感じ、問い合わせも増えている。
鈴木市長が、つば九郎の燕市PR隊鳥就任のギャランティーとして、つば九郎の名前にかけた“2896個”の「燕餃子」を提示してくれ、注目が集まったことを喜ぶ。家の前に「燕餃子」ののぼりを立てて販売している。「驚くほどとということはないですが、毎日、買いに来る人があります。ちょっと名前が売れてきたという感じはあります」と長谷川さん。もちろん、つば九郎のために2896個の「燕餃子」を用意する。
燕食品の販売商品は今は「燕餃子」だけ。しばらくは「燕餃子」に集中していくが、いずれは商品を増やしていきたい考え。「委託工場なのでロットがすごく大きく、自社工場がもてるようになれば」と長谷川さんは夢見ている。
自宅では20個入り定価1,200円のところ900円、50個入り定価2,500円のところ2,000円の特価で販売している。