三条市内の9中学校では8日、そろって卒業式を行い、合わせて970人が9年間の義務教育を終え、それぞれの学びやを巣立った。
来賓に国定勇人市長が出席した第四中学校(宮下登校長・生徒322人)は、第54回の卒業証書授与式。男女51人ずつの102人が卒業した。3年間の成長で袖丈が少し短くなった学生服や紺のブレザーを着た卒業生は、吹奏楽部1、2年生が演奏する「威風堂々」と在校生や教諭、保護者の拍手に迎えられて入場した。
名前を呼ばれた卒業生がひとりずつ登壇。宮下校長は一人ひとりの顔をしっかりと見て、ほほえんで卒業証書を手渡した。
宮下校長は式辞で、「出る杭は打たれる、しかし出過ぎた杭はもはや打たれない。出ない杭や出ようとしない杭は居心地はいいがやがて腐る」という名言を紹介し、「成功の可能性は0%と言われてあきらめるものではない」、そのくらいの気概がないと、何事も気持ちが大切なことを話した。
社会で役に立たないのは「言ったことができないタイプ、言ったことしかできないタイプ」の2つで、「日本一の下足番になりなさい」など、中学校の卒業式では珍しい経済人の名言を次々と紹介し、「皆さんはまだ未知数です。どんな能力があるかわからない。大切なのは努力です。努力をして思い込みも大切です。自分がそう思ったことを一生懸命やりなさい。そうすれば結果はあとからついてくるんです」。心身を健康に保って頑張るよう求めた。
国定市長は、用意した祝辞を読み上げたあと、「これからの自分の未来や将来を考え抜いて考え抜いて、しっかりと考え抜いてほしい」と英語で餞の言葉を贈った。
「将来の自分探しをするのと同時に、その夢の実現のために勉学にいそしむ。これから先の皆さんの日々の務め。今まで以上に勉学に励み、自らの未来を、将来を切り開いていってほしい」と門出を祝った。
式の最後は卒業記念合唱として、卒業生と在校生全員で「道」、卒業生いで「大地讃頌」を歌い、中学校生活を締めくくった。卒業生は全員進学を希望し、大半が11日に県内公立高校の入学試験に臨む。