三条市立保内小学校の5年生19人が12日午前10時から三条市総合福祉センター内の交流ルーム「ひばり」を訪れ、東日本大震災の影響で三条市に避難している人たちとの交流会を開き、学校田で育てたコメを贈るとともにゲームや合唱などで楽しいひとときを一緒に過ごした。
交流ルーム「ひばり」は三条市内に避難している人同士や三条市民との交流拠点施設。この日は福島から避難している10人余りが参加し、児童を迎えた。
児童は、「このおコメを食べて、もっともっと元気になってください」とあいさつして、学校田で育てたコメ「コシイブキ」40キロをプレゼント。学校紹介、ジェスチャーゲームと割りばし落としゲーム、合唱やダンス、リコーダーと鍵盤ハーモニカの演奏を披露した。
割りばし落としのゲームは、児童と避難している人たちの混合グループに分かれて競争。キャップを取ったペットボトルに立ったまま上から割りばしを落としてペットボトルの中に入った数を競い、真剣な表情でチャレンジするおとなはなかなか入らず、すとんと割りばしを入れる子どもたちに感心し、互いに笑顔がこぼれた。
ジェスチャーゲームは児童3人がジェスチャーをしてみんなからお題を当ててもらった。お題は、ドラえもん、バスケットボール、本田圭佑、木など。「本田さんてだ〜れ?」、「サッカー選手だよ」と児童が教えたり、木のジェスチャーでは答えに「スカイツリー?」、「木なの、枝がないじゃない〜」と和やかな雰囲気だった。
前日11日は、三条市に避難することとなったきっかけの東日本大震災からちょうど2年。三条市に避難して2年が経過することになり、参加した人たちにはさまざまな気持ちがあると思われるが、この日の子どもたちの訪問は「元気をもらった」、「孫に会ったみたい」と1時間半近くがあっと言う間にたち、子どもたちが乗り込んだスクールバスが見えなくなるまで手を振っていた。