国定勇人三条市長は12日午前9時から定例記者会見を行い、県内では初めての地域の人たちによる市内の避難施設見直しなど13項目を発表した。
市では2011年の7.29水害で避難所の課題が明らかになったことから、より安全確保に適した避難施設となるよう避難施設の選定基準や選定方法、開設・運営方法などを再検討してきた。
自治会長や民生委員、関係団体の代表者で構成する避難所検討委員会を設置して昨年5月から検討を始め、ことし1月に検討結果を取りまとめ、市長に答申。4月1日から避難施設を見直す。
避難施設は、自宅に戻れるまでの炊き出しや物資を提供を受けて過ごす公共施設の「避難所」と、災害の危険から緊急的に身を守るため一時的に避難する施設「緊急避難場所」に区分した。
避難所は見直しの前の豪雨災害時避難所63カ所(見直し前86カ所)、震災時避難所52カ所(同86カ所)といずれも減少した。よりいっそうの安全を確保するため、豪雨災害時避難所は洪水と土砂災害の両方に対応できる施設だけを指定。震災時避難所は耐震性のある建物だけを指定したために減った。
緊急避難場所は12日現在、八幡会館(避難対象地域:八幡町)、三条ロイヤルホテル(本町3)、魚もと(塚野目1〜6)、秀翁寺(鹿峠)、県央研究所(下須頃、須頃2・3)の民有施設5カ所。より多くの緊急避難場所が選定されるよう、今後も自治会や事業所に働きかけていく。
国定勇人市長は、避難施設を行政から一方的に知らされるより、地域の人たちから選定段階からかかわってもらう過程が大切で、選定された時点ですでに関係者の周知が終わっているというメリットがあり、「自助、共助がしやすい環境づくりをしていく責任がある」とした。発表項目は次の通り。