燕市はこのほど吉田産業会館でやる気を引き出す「質問力」セミナーを開き、魔法の質問認定講師の土田陽子さん(44)=燕市井土巻=を講師に28人がより良い質問のあり方を学んだ。
土田さんは、燕市の子育て中の親のためのコミュニティー「はっぴーずコミュ」の代表でもある。マツダミヒロさんが提供、主宰する「魔法の質問」の認定講師。マツダミヒロさんは、カウンセリングやコーチングの理論をベースに、自分自身と人に日々問いかけるプロセスを集約し、独自のメソッドを開発。質問するだけで魔法にかかったようにやる気と能力が引き出され、行動が起こせるようになるという。
土田さんは「質問ってなんだろう?」、「いい質問力って?」、「質問力が身に付くと、どんないいことがある?」、「質問力をアップさせるには?」の4つをテーマに、魔法の質問のマンダラチャートや質問カードも使ってグループワークを中心にセミナーを進めた。
互いに共通点を探し合ったり、質問で力を引き出したいと考えている相手にいつもどんなことを言っているか思い出したり、言われてうれしいことを考えたり。基本的に自分で自分に問いかけ、向き合いながら考えた。
土田さんは「質問は相手を見ていることの意思表示が大切」とし、失敗したときにWHY(なぜ)と聞くから相手は言い訳をする、HOW(どのように)改善したら失敗を繰り返さないようにアイデアや対策、解決策を一緒に考えることなどを参加者に求めた。
今回は定員20人で参加者を募集したが、この種のセミナーでは珍しく申し込みが定員を大きく超えたため、28人まで参加を受け付けた。年配の人を中心に高校生から70歳代まで、男性5人も含まれた。コミュニケーションの能力や社会性のスキルアップ対するニーズが背景にあるようだ。
派遣社員の菅沼克絵さん(22)=長岡市寺泊=は「話すのがうまくなく、質問もうまく考えられないので」とセミナーに参加した。「しゃべることを考えるでドキドキしましたが、いろいろ話せて良かった」と表情を緩めていた。