三条市が子どもを対象に昨年7月にスタートした英語劇の教室「みんなで楽しく英語劇」の発表会が24日、三条市総合福祉センターで開かれ、小学校1年生から高校3年生まで21人が出演して英語で「不思議の国のアリス」を上演した。
当初はクリスマス公演を予定したが間に合わず、年度末ぎりぎりに実現した。舞台で英語をのせりふを言うまでには至らず、一部が肉声のほかはあらかじめ録音した英語のせりふを流し、それにあわせて演技する形だ。
ステージでの演技に戸惑いもあるだろうと、当日も午前中に2回、リハーサルを行って本番にのぞんだ。大道具は職員が手作りしたが、顔の周囲に花びらをつけたような小道具などは子どもたちの手作り。たどたどしい演技もあったが、子どもたちは精一杯、演技して約40分に及ぶ舞台を無事に最後までやり切り、見学した保護者など約150人は大きな拍手を送った。
公演のあと子どもたちは英語で自己紹介。これまで約20回の教室を振り返り,、「ほかの学校の人とも仲良くなれた」、「いつもの練習のときよりうまくできた」、「わからない英語をピーター先生が教えてくれた」などと話した。「まだ、日本語もちゃんと話せないのに」と、子どもの成長を実感してじんとする親もいた。最後に国定勇人市長明の英文の修了証書を一人ひとりに手渡した。
この英語劇を企画し、子どもたちを指導してきた三条市国際交流員のカナダ出身ピーター・カーターさん(26)は、最近は発表会のことが頭から離れず、家へ帰っても結婚して間もない妻に練習のできを報告。「これでやっとゆっくり眠れます」と笑っていた。
数回、指導を手伝った三条市のALTで米国出身のトーマス・グラスウォルさん(24)も、「ふつうに聞き取れるくらい英語が上手でした」と子どもたちの英語の上達を喜んでいた。