外山産業グループの外山工業(株)=外山晴一社長・本社三条市南四日町3=は、雪国の特徴を考えて自社設計した架台を採用するなど同グループ企業全体で取り組む200kwhの「太陽光発電所」を遊休地に建設。27日に完成見学会を開き、売電事業に参入することや事業所向けの受注を行うことを発表した。
同社の太陽光発電所は、三条市帯織地内の同社栄工場に隣接する5,000平方メートルの自社遊休地に設備。同社が設計製作した太陽光パネルをのせる架台は、積雪のある冬期間でも効率のいい発電をしようと考えた雪国仕様の角度調整機能付き。冬期間は、パネル部分への雪の付着防止で45度と角度をあげ、冬期間以外は30度に変える。
設置地域の積雪の状況によって架台の高さを検討し、パネルの最低地上高を決める。三条市栄地区の同地域では1.4mとし、積雪やパネルから落ちた雪の影響を受けないような高さでの施工。同所での架台の高さは2.4mで、太陽光パネルのもっとも高い位置は3.8mとなる。
太陽光パネルは、1枚が1580ミリ×812ミリ、厚さ35ミリで1枚233wを発電。太陽光パネル4枚を1台の架台に設置しており、パネル計864枚を架台計216基を使って設置した。
発電能力は200kwhで、年間発電量は約200,000kwhで、一般家庭にすると約50世帯分。売電にあたる削減電気料金は、年間約840万円。二酸化炭素削減量は年63,000?-CO2になる。
グループの外山産業が太陽光パネルを調達し、パネルの架台を外山工業が設計製作、メッツが施工し、3月25日に稼働した。
同グループは「環境」、「安全・安心」をモットーとしているとし、昨年は自社倉庫の建設にも土のう減震倉庫や床免震倉庫を採用している。外山社長は、今回は「環境」での取り組みとし、太陽光発電が新潟県など雪国で普及しないのは、降雪が大きな原因のひとつであり、雪国に立地する企業としてどういう役割を果たすかと考えたとき、雪国の課題は、雪国にいる私たちが取り組まなくてはとの開発の経緯を話した。