28日、新潟県燕市物産見本市協会主催「平成24年度ジャパン・ツバメ・インダストリアルデザインコンクール」の表彰式が行われた。最高賞といえる経済産業大臣賞はフジイコーポレーション=燕市小池=の除雪機に決まったが、同社のもうひとつの受賞製品、協会会長賞の乗用草刈機「ME1022X」が印象的だった。
ことし発売したばかりの新製品。丸みを帯びたダイナミックな外装がなんとも愛らしい。ゴーカートのようにも見え、運転してみたくなるデザインだ。乗用草刈機の外装は樹脂が中心だが、樹脂は割れるので、外装を外して使っていることが珍しくないという。同社の製品は鉄なので、へこんでも割れることはない。さらに樹脂だと外注に出さなければならないが、鉄なら自社で製造できる。金型も自社で作れる。
もうひとつこだわったのが、外装の後部。なんと仮面ライダーのイメージという。言われてみれば確かに仮面ライダーを連想させられ、昆虫っぽくもある。社員が張り切ってデザインしたらしい。見た目だけではなく、強度も向上させている。果樹栽培用なので、丸みは果樹を傷つけにくいようにという意味もある。表彰式に出席した人の注目も集めていた。