三条市では10月に越後三条鍛冶まつりをリニューアルして工場見学を中心としたイベント「越後三条 工場(こうば)の祭典」を開くのに向け、工場見学の協力をしたい企業をはじめ興味のある一般の人や学生にも門戸を開いて勉強会を開く。そのキックオフ・ミーティングを17日午後7時から三条ロイヤルホテルで行うので、広く参加を呼びかけている。
越後三条鍛冶まつりは、三条鍛冶道場を核に三条の鍛冶技術を内外にアピールするイベントでして2008年から毎年開かれ、三条マルシェとの同時開催ともなって規模を拡大してきた。
しかし、越後三条鍛冶まつりの名称では対象が鍛冶にしぼられることもあり、より幅広い三条の産業を取り込んだイベントにし、ものづくりをする人たちが苦手な商品を見せることやブランディングに取り組んでもらおうと、10月2日から6日まで「越後三条 工場の祭典」を開き、期間中に工場見学を実施する事業所を50ていど募集。職人と話したい人、職人になりたい人、職人と恋をしたい人を全国から集めようともくろむ。
さらにそれに向けて、主に工場見学を実施する事業所を対象に勉強会を開く。これは昨年まで行ってきた後継者育成事業「育成塾」の発展形という位置づけ。育成塾では(株)中川政七商店=奈良県奈良市=、アッシュコンセプト(株)=東京都台東区=と取り組んできたが、今回は中川政七商店とのつながりで(株)メソッド=東京都港区=代表取締役の山田遊さんをアドバイザーに迎える。
山田さんは1976年東京都生まれで、IDEE SHOP青山本店のバイヤーを務め、2007年にフリーランスのクリエイティブ・ディレクション組織、methodを立ち上げた。国立新美術館ミュージアムショップ「スーベニアフロムトーキョー」サポートディレクション、羽田空港・東急プラザ表参道原宿「Tokyo's Tokyo」グッズセレクト、伊勢丹新宿店5F「大日本市」サポートディレクションなどを手掛ける。
山田さんから工場のどこをどうやって売り手や使いに手に見せ、どんな感動を伝え、どうやって人とつながっていくか、企業のブランド戦略にもつながる工場見学手法を秋のイベントまでの半年間、学ぶ。勉強会の参加は登録制をとらず、出入り自由のオープンに。メーカーはもちろん、地元企業の情報発信やブランド構築にともに取り組む印刷、ウェブ、デザイン関連の企業や三条の活性化に興味をもつ人の参加を募る。
17日はそのキックオフ・ミーティング。第一部では工場の祭典や勉強会の趣旨、山田さんがこれまでにかかわってきたプロジェクトの紹介などを行う予定で参加は無料。第二部は交流会で参加費5,000円。工場の祭典や勉強会がどんなものなのか聞いてみたいという人に気軽な参加を呼びかけている。参加したい人は実行委員会事務局の三条市経済部商工課(電話:0256-34-5511、電子メール:shokoka@city.sanjo.niigata.jp)へ申し込む。申込み用紙は市のホームページからダウンロードできる。