燕市分水地区で21日行われる第71回分水おいらん道中が迫るなか、商店街でも盛り上げに一役買おうと地元の上諏訪商店街の軒下に連なる三角旗がお目見えした。
商店街で行事を告げる飾り物といえば紅白幕が定番。軒下に下がった色とりどりの三角旗には、ついつい目を引きつけられる。サーカスや運動会を連想させ、万国旗のような懐かしさも感じさせる。加えて商店に限らずふつうの住宅の前も途切れずに下がっているのもおもしろい。
上諏訪商店街「共和会」(小川正人会長・会員20人)が企画した。以前から分水おいらん道中にあわせた商店街に飾り付けを行う考えがあり、昨年から具体的に検討を始めた。電飾という案もあったが、経費がかさみ、夜しか楽しめない。ことし3月の総会で三角旗を下げることに決めた。予算は6万円と格安。飾り付けは今月2日、役員数人で1日がかりで行った。
果物店「果物のシンボ」の2代目、新保哲男さん(65)は商店街で会計を務める。三角旗の設置は「景気良く町内の活気づけにしようと思って」と新保さん。「安くて目立つものを」と三角旗に決めた。「連続していないと意味がないから」と、商店以外の住宅にも三角旗を下げてもらうよう頼むと断る人はいなかった。
新保さんは「上諏訪の商店街はまとまってて、声をかけると会員がみんな出てきてくれて。それだけ一致団結してるんですね」と、商店街のきずなの強さがちょっとした誇りだ。
共和会でカラオケ大会やバス旅行で親ぼくを深めることもある。これまで街灯を設置したり、統一した木製看板を作ったり、フラッグを下げたりした。対外的にアピールするような事業は久しぶり。ゴールデンウイークが終わるまで三角旗を飾っておくことにしている。