燕市立吉田小学校(海藤英紀校長・児童469人)の新しい校舎と児童クラブの竣工式が12日午前10時から同校で行われ、1969年の建設から40年以上たって老朽化した旧校舎に代わって新たな吉田小の歴史を刻み始めた新校舎の完成を祝った。
校舎に続いて26年度に改築予定の古い体育館に紅白幕をめぐらして竣工式を行い、全校児童も出席。鈴木力市長は、先輩が築き上げた吉田小の歴史に新校舎完成の新たなページが加わり、「この立派な新校舎を大切に使って勉強に、スポーツに、友だちづくりに一生懸命、頑張ってください。わたしたちはいつでも君たちを応援しています」と児童に話した。
海藤校長は謝辞で児童に、「校舎がどんなに立派でも、その中に入っている子どもたちが立派でなければ良い学校とは言えません。どうか一人ひとりが、こういうすばらしい校舎で勉強できる幸せにありがとうという感謝の気持ちをもち続け、校舎を大切に使う気持ちとあいさつ日本一を目指すこと、やった、できた、ということをひとつでも多くもち、自分の力を伸ばすように」と願った。
児童代表で6年生星野こはくさんは新校舎になって、教室がゆったり広いこと、オープンスペース、屋上プールの3つを喜び、「わたしたちが楽しくなるような新校舎をつくっていただき、ありがとうございました。全校のみんなで大切に使っていきます。そしていつまでも仲良く楽しく生活していきます」と感謝。全校児童で校歌を合唱して閉式。
新校舎は鉄筋コンクリート造3階建て一部4階建て、延べ床面積7,483平方メートル。校舎建設費は、旧校舎解体費を含めて15億5,000万円。2011年8月の旧校舎解体から新校舎完成までの間は、プレハブ校舎で授業を行った。
今年度は吉田統合保育園と西部学校給食センターの建設を待ち、翌26年度は旧吉田中央保育園舎、旧プール、吉田学校給食センターを解体して屋内運動場(体育館)改築工事を行い、27年度は旧屋内運動場を解体し、外構整備を行って吉田小改築事業をすべて完了する。
新校舎には児童クラブ「フレンド」も設置し、1、2年生約40人が利用する。内装は木材をふんだんに使い打ちっ放しのコンクリート柱がアクセントに。普通教室は廊下との仕切りがなく、一体化したオープンスペース。燕市内では初めての25メートルの屋上プールを備える。
児童に一輪車を奨励しており、中庭は雨があがるとすぐに乾くアンツーカーにして一輪車や竹馬で思い切り遊べるようにした。図書室には約3×13メートルの壁画を描くスペースが設けてある。昨年、同校創立140周年記念で講演を行った壁画家、松井エイコさんが描く壁画で間もなく飾る。
海藤校長は新校舎の環境に「良すぎて面食らってます。オープンスペースもすばらしいし、冷暖房も集中管理です。何よりも子どもたちがわくわくしているのが、表情からはっきりわかります」と喜び、感謝する。
オープンスペースは近年、建設される学校では一般的になっている。海藤校長はオープンスペースの学校での勤務は初めて。大縄跳びができるほどの広さがあり、保護者の参加も自由に動きやすい。「今のところ何も支障はなく、ゴールデンウイークをうまく乗り越えられれば」と話していた。