燕市教育委員会と燕市郷土史研究会連合会(石黒克裕会長)が燕市の歴史や民俗記録をまとめた『郷土史燕』第6号がこのほど発刊した。
A5判、149ページで、表紙は県指定文化財の群鶴図を保存する燕市分水地区の旧地蔵堂本町に願王閣の拝殿を撮影した写真をデザイン。燕、吉田、分水の各地区の郷土史研究会からなる同連合会会員が寄稿した郷土史に関する調査や考察、古文書の読みくだしなど12編を収録する。
毎年刊行しており、身近な郷土史に光が当たっているのが魅力だ。吉田地区のこま犬の調査は、こま犬とは何かに始まって米納津神社のこま犬を調査しているが、次号以降もほかの神社のこま犬の調査が続きそうだ。
燕市分水地区にゆかりのある越後の禅僧、良寛の研究や燕市小池小学校が昭和53年に全国1位の健康優良特選校受賞したときの審査の回顧録、“佐渡”の地名の由来を調べたものもある。
400冊を作成し、関係者や市内小中学校への寄贈分などを除く約236冊を一冊700円で頒布している。頒布場所は市教委生涯学習課文化振興係をはじめ、燕市立図書館、吉田図書館、分水図書館、長善館史料館、分水良寛史料館。問い合わせは市教委生涯学習課文化振興係(電話:0256-63-7002、燕市総合文化センター内)へ。収録内容、寄稿者は次の通り。敬称略。
吉田地区の狛犬を尋ねて(その一) | 大江登 |
私の良寛ー良寛さまの暮らしー | 下村光吉 |
良寛の師・大森子陽について | 松澤佐五重 |
三角田遺跡の掘立柱建物に使われたキハダについて | 本間敏明 |
米納津地区の神社について | 幸田昭 |
健康優良特選校審査の一日ー燕市小池小の受賞回顧録 | 高橋久二 |
気になる地名「佐渡」ーさわたりーとは | 北澤昭松 |
戊辰戦争と長岡藩蒲原両組〜慶應四年巻・曽根うちこわしの見直し〜 | 亀井功 |
史料紹介「竹山日記」に書かれた戊辰戦争 | 亀井功 |
史料紹介 国上の雑録 その二 | 渋谷啓阿 |
史料紹介 熊森村 弘化二年「村用日記」を見る その二 | 塚本智弘 |
吉田郷土史研究会研修旅行 中之島・見附周辺を訪ねる | 竹野一良 |