燕市がことし2月から公募した防犯灯LED化ESCO事業の事業者が県央電気工事協同組合に決まった。
ESCO事業は「Energy Service Company事業」の略で、省エネシステムを提供してランニングコストを下げる代わりに、軽減した光熱費からサービス料金を一定期間、受け取るシステムのこと。
防犯灯LED化ESCO事業は、市内にある20ワットから100ワットまで約1万2,000の防犯灯をLED化する。市はこれらの防犯灯の光熱費と修繕費を年間4,393万円支出しているが、LED化することによって削減された光熱費を支払った残りをサービス料として事業者に支払う。10年間の契約期間後は光熱費の削減分すべてが市のメリットになる。
光熱費は今の年間3,200万円がLED化後は1,581万円となる。削減額は年間2,812万円、ESCOサービス料は年間2,681万円で、差額の年間131万円を市の保証利益とする。設置工事はことし7月から年度内に行い、来年4月からESCOサービスをスタートする。
同事業に2つのグループから提案があり、審査の結果、県央電気工事協同組合を優先交渉権者に決めた。同組合は燕市、弥彦村、新潟、長岡市の92の電気工事業者が加盟し、そのうち燕市内の52事業所がプロジェクトをつくって取り組む。
ESCO事業は資金力のある大きな事業所が取り組むことが多いが、地元の組合が共同で取り組むのはほとんど事例のないケースで、地元の金融機関から融資を受け、導入するLED灯は市内にも関連工場があるパナソニック社製の「明光色(アカルミナ)」。鈴木市長は結果的に「ALL TSUBAMEで取り組むESCO事業」になったと述べた。