県央地域では平場のサクラは満開から散り始め。三条市金子新田の工業団地にはサクラの巨木の並木が見事な花を咲かせている隠れスポットがあり、昼だけにとどまらず夜もライトアップされて極上の夜桜を提供している。
団地内にはあちこちに植えられたソメイヨシノやシダレザクラが花を咲かせている。なかでも多くの人の目をひくのが、三条市清掃センター側の水路沿いに並ぶ約20本の大きなサクラ並木だ。
株式会社三条工機製作所が、1971年に同所に工場を建設したときに幹の直径が10センチほどのサクラを植えたもの。樹齢は40年余りにもなり、今では2階建ての工場を隠してしまうほどの高さと枝ぶりを誇る。
数年前から花の時期にあわせて8個の投光器を使ってライトアップをサービス。当初は仕事が終わってから夜桜の下で花見を楽しんだこともある。
ことしは、先の強風でつぼみが落ち、工場側から見ると「向こう側が透けて見える」と、花の数は例年より少なめというが、水路のある南側に枝を伸ばした20本のサクラが重なるのは見事な景観だ。
水路沿いの道路は基本的にどん詰まりなので交通量が少なく、近くを通りかかっても気付かないドライバーが多く、いわば穴場。それだけに逆に気付いたときは、あまりの見事なサクラに息をのむほど見入ってしまう。毎年、写真を撮りに来る人もいる。
ことしのライトアップは12日から行っている。毎晩6時半から9時半まで点灯しており、開花状況を見て花が少なくなったらライトアップを終わるので、ライトアップを見たい人はきょうにでも出掛けたい。