日本棚田百選に認定されている三条市下田地区の「北五百川の棚田」で、ことしもカタクリの花が咲き、残雪の粟ヶ岳を背景に散策に訪れる人の目をを楽しませている。
残雪の粟ヶ岳や山頂はまだ真っ白な守門岳を望む斜面に連なる棚田の一角にカタクリが群生する。ひとつひとつは、うす蝶が羽を休めているような小さな花。澄んだ空気とトリのさえずりの中、薄紫の花が一面に広がる風景は、訪れる人を驚かせ、和ませる。
ことしは18日ころから花が咲き始め、4月末ころまでが見ごろ。20日は季節はずれの積雪もあったが、雪の多かった昨年に比べると、1週間ほど早いようだ。
ここで粟ヶ岳の残雪を背景にしたカタクリの花の構図は、JRや新潟県観光協会の「うまさぎっしり新潟」のポスターに使われ、一気に知名度が上がった。アマチュアカメラマンなど何度も見物に訪れル人も増え、散策に訪れる人はカメラ持参がおすすめだ。
北五百川の棚田は、車で「いい湯らてい」わきを流れる駒出川の右岸沿いを粟ヶ岳に向かって進む。5分ほどで右手にある棚田駐車場に車をとめ、そこから舗装道路を歩いて10分ほど登ると棚田の入口だ。カタクリの群生はさらに棚田内を散策する道を登る。
棚田の散策は自由だが、路上駐車は周辺住民に迷惑になるので指定の駐車場を利用する。