写真愛好家の三条市笹岡、坂井進さん(64)は、4月30日から5月13日まで済生会三条病院で写真展「人・花・風景」を開いており、写歴15年で撮りためた作品45点を展示している。
作品のほとんどがワイド四つ切りにプリントしたもので、人、花、風景の3つのジャンルに分けて展示している。
“人”は地元三条市下田地区や長岡市の栃尾、一之貝、軽井沢へ出掛けたものもあり、はざかけをしているようすや、一輪車を押したり、あぜ道に座って笑ったりと、郷愁を感じさせる農家の人を撮影している。花や風景も奇をてらわず、肩の力を抜いてありのままの姿をとらえている。
坂井さんは30数年間、地元の作業工具メーカー「アーム産業」で働き、ことし1月に退職。写真好きだった同社の社長に勧められて写真を始めた。写真コンテストに出品することは少ない。
三条市内の写真仲間6人でつくるグループ「写るんだ会」で5年ほど前から3回、同病院で作品展を開き、今回は同病院からの勧めもあって初めての個展。坂井さんは「わたしの写真はカメラ任せのスナップですから」と謙虚するが、日の出の光が筋になって見える朝霧など決定的な瞬間をとらえた作品も多い。
「朝の3時、4時に出掛けて、下田は晴れて星がこぼれるようなときでも、現地についてがっかりっていうことが大半。それでも天気のいい日に一度でも二度でも出くわすと感動するんですね」と目を輝かせて話していた。