「こどもの日」だった5日の三条は終日、青空が広がって気温は平年並みの18.7度まで上がった。
明け方の最低気温は8.4度。日中は西寄りの風が吹いたが天気を心配する必要はなく、安定した穏やかな日和だった。
県央地域ではソメイヨシノの満開から半月たつが、それに代わって今度はヤエザクラが満開だ。三条市長嶺地内には数十本のヤエザクラが連なっているところがある。
県道8号長岡見附三条線で三条市総合福祉センター前を過ぎて見附方向へ進んで約3キロ。左手にピンクに染まった木がすき間なく横に延びているのが見える。サクラにしては季節外れと思いながら近づいて見ると、ゴールデンウイークに花のピークを迎えるヤエザクラとわかって納得する。
地元の人の話では、かつて斎場のあった土地で、民間事業所が買い上げてサクラを植え、そこをゲートボール場に利用していたお年寄りもサクラを植えたらしい。おかげで今では敷地の周囲に数十本のヤエザクラが並び、枝をふれあわせるほど大きく育っている。
花の色はピンクでも濃淡2色あり、一部シダレザクラも。この隠れたヤエザクラの名所を知らなかった人は目を見張るほど見事な花。ゴールデンウイーク終盤の5日も、近くへ来て写真を撮る人が切れ目なかった。
一方で周辺の田んぼでは田植えが真っ盛り。畑仕事に励んでいた男性は、「何しに来るんだろうと思ったら、サクラを見にくるんだね。こっちは毎日らっけ、わからんかった」とあまり視界には入っておらず、大型連休の行楽のピークと農作業の繁忙期が同居していた。