中学校で武道の授業が必修になったのに伴い、柔道や空手など武道6種目の授業を行っている加茂市は7日、加茂文化会館で各種目の見学会を開き、市内5中学校すべての生徒約820人から一流の指導者による演舞を見学してもらった。
演舞は柔道、合気道、剣道、空手道、なぎなた、柳生新陰流剣道の6種目。柔道では、左足から座って右足から立つのは、「武士は刀をさげていたから」で、すぐに立ち上がれるように親指と親指を合わせて座るなど、礼法の意味や大切さについても話した。演舞では地元中学生も出演して受け身や技を披露した。
実技指導者は、県内や中央からも招いた一流の武道家のほか、なぎなたと柳生新陰流剣道は小池清彦加茂市長が直々に務め、空手道8段の金谷国彦県議も。生徒たちはふだんあまり目にすることのない武道の演舞を静かに見学し、流れるような動作で相手が投げられたり、倒れたりする様子に身を乗り出す生徒もいた。
中学生の武道必修化は、平成20年改訂の新学習指導要領で平成24年度から行われたが、加茂市ではそれに先駆けて平成22年度から武道選択制として6種目の授業を実施している。その選択の参考にしてもらおうと毎年、説明会を開いて各種目の内容を演舞とともに紹介。今の1年生は、小学6年生のときにも中学生の武道の授業を見学している。
授業は、10月に各学年ごとに各種目を実施する市内の会場に分かれ、1日3時間の授業を計4日間、初歩から行う。道着や用具は同市が無料で貸与する。