「子どもの未来を創る会」(水科夢丸会長)はこのほど三条市勤労青少年ホーム「ソレイユ三条」で講演会「ボクが生きる意味って何?」を開き、教育関係者や子育てに悩みをもつ親など約60人が参加して不登校について考えた。
講師は思春期の子育ての専門家、大塚隆司さん(44)。愛知県名古屋市出身、大阪教育大学教育学部卒で20代は営業職に就き、30代で学習塾に転職。コーチング、ファシリテーション、ブリーフセラピーなどを学び、塾講師としての経験を基に各地でよりよい親子関係を作るための講演、ワークショップを行っている。
私立高校スクールカウンセラーとして勤務するスクールカウンセラー山村真理子さんも講師を務め、前半はかつて引きこもりだった青年をまじえて引きこもっていた当時の気持ちを率直に話してもらった。後半は大塚さんが中心となって引きこもっている子どもへの対応、原因を追及してはいけない、外の人は仲良く楽しそうにすることなど、その理由とともに説明した。
参加した三条市内の32歳の男性は、「子どもが小学校6年生で不安定な時期になり、何か勉強になることがあればと参加しました。これから乗り越えなければならないことがたくさんありますから」と講演に聴き入っていた。
主催した「子どもの未来を創る会」の会長は、三条市直江町、水科夢丸さん(22)。エアロビクススタジオ「ガレージ1」=三条市上須頃=を主宰し、心の体のコーディネーター、子育て・子育てコーチでもある水科江利子さん(51)の長男で、大塚さんの講演に感銘を受けた江利子さんが、地元でも大塚さんの講演会を開きたいという思いを夢丸さんが引き継ぐ形で実現させた。
今回の講演会を実現させるためにことし3月に江利子さんや市知り合いとことし3月に「子どもの未来を創る会」を立ち上げた。「せっかく会を立ち上げたので、身近な知り合いと和を大切にして継続的に同世代、若い世代で一緒に成長していく場をつくっていきたい」と夢丸さんは言う。
次回は何も決まっていないが、「サッカー選手の失敗談に学ぶような講演会もやってみたい」と夢丸さん。とりあえずは「予定通りに開催できてほっとしています」と言い、参加者には「何を感じとってくれたかが大切で、感じたものをこれからに生かしていただければ」と願った。