10日から26日まで燕市産業史料館で開かれている「捧武写真展〜電鉄のある風景」で12日、作品解説会に加えて新潟大学鉄道研究部による鉄道模型「Nゲージ」と鉄道玩具「プラレール」の走行会が行われるので、鉄道ファンは必見だ。
3年前に亡くなった燕市の写真家、捧武さんが撮影した“電鉄”、1999年に廃線になった新潟交通電車線を撮影したモノクロ写真の展示会。旧月潟駅舎と電鉄の車両、通称“かぼちゃ電車”の保存に努める「かぼちゃ電車保存会」(丸山裕会長・会員約30人)が捧さんから寄付を受けた写真を燕市に里帰りさせて展示しており、あわせてかぼちゃ電車保存会所有の電鉄に関する史料も展示している。
その関連イベントとして行われるのが、展示解説会とNゲージとプラレールの走行会。展示解説会は日曜の12日、19日、26日のいずれも午後2時からかぼちゃ電車保存会会員が講師となって行う。走行会は12日と19日のそれぞれ午前10時から午後4時まで行う。
11日は午後3時半から新潟大学鉄道研究部(略称:鉄研)の部員30人近くのうち9人が会場を訪れ、翌12日の走行会に向けて多目的ホールでNゲージとプラレールの設営を行った。上越新幹線の開業30周年記念特別企画として昨年11月に燕三条駅で行われたイベントでも鉄研がNゲージの走行会を開いたが、予想以上の見学者を集め、燕三条地域でも熱烈な鉄道ファンが多く存在することがわかった。
学園祭ではNゲージとプラレールの走行会が恒例だが、学外では本格的な鉄道ファンを対象にNゲージの走行会だけ行うのがふつう。タカラトミーの鉄道玩具であるプラレールの走行会を学外で開くのは珍しく、同史料館の勧めで両方を持ち込むことにした。
いずれも鉄研の所有で、プラレールは子どもたちにとっては夢のようなスケールだ。ただ列車を走らせるだけでなく、列車に子どもたちが作るペーパークラフトをかぶせて走らせるような趣向も考えており、鉄道ファンの子どもたちの目を輝かせてくれるはずだ。
鉄研が同史料館で走行会を開くのはもちろん初めてで、同史料館でも異例のイベント。部長の経済学部3年山田楽さんは、「自分が部活に入ったときより活動の範囲がずっと広がっています」と声をかけてもらったことを喜び、「ウチの部はなかなか人のために何かできる機会がないので、こういう機会をいただき、協力させてもらえて良かったと思います」と話していた。
もっともまずは部員たち自らが楽しむのが第一。設営作業も話し声や笑いが絶えず、熱中し、楽しんでいた。走行会に大勢の鉄道ファンの見学を呼びかけている。会期中の休館日は13日と20日。入館料はおとな300円、子ども100円で土、日曜と祝日は燕市内の小中学生と付き添いの保護者一人が無料。