「八王寺の白藤」が10日から一気に咲き、12日の第37回白藤茶会になんとか花が間に合う (2013.5.11)

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12日に第37回白藤茶会が開かれる燕市八王寺、安了寺(松島孝夫住職)では、境内で育つ県指定天然記念物「八王寺の白藤」の花が10日から一気にほころび始め、早くも甘い香りを放っている。

 ちょうちんがともった「八王寺の白藤」は開花始まる
ちょうちんがともった「八王寺の白藤」は開花始まる

「八王寺の白藤」は、樹齢推定約300年、幹回り5.3メートル。東西約30メートル、南北約20メートルのフジ棚に枝を広げ、5月半ばに白い花房を伸ばして市外からも大勢の見物客を集める。

昨年2月に雪の重さでフジ棚の大半がつぶれ、枝もいたんだが、棚の修復や樹木医による治療が奏功して、ことしは十分に花を楽しめるほどに樹勢を回復した。

二分咲きていどになってすでに甘い香りを放つ
二分咲きていどになってすでに甘い香りを放つ

地元有志でつくる八王寺大白藤保勝会(大原大八会長)が管理している。フジ棚の修理とあわせて白藤の説明看板も新しくした。会員の会社員川崎勝司さん(56)=燕市八王寺=は、「ツルの生命力はすごいね〜。1年でここまで回復するとは思わなかった」と目を丸くする。

川崎さんは開花が近づくと毎日のように白藤の写真を撮りに来てホームページにアップし、開花状況を伝えている。10日朝はほとんど花が咲いていなかったが、夕方になると一気に開花が進んだという。11日はすにで2分咲きていどになり、「あったかくなると一気に咲くんだね。房もこれから伸びますよ」と川崎さんは満開を楽しみにしている。

八王寺大白藤保勝会が昨年、新調した「八王寺の白藤」の説明看板
八王寺大白藤保勝会が昨年、新調した「八王寺の白藤」の説明看板

保勝会は、ことしも10日から毎晩午後6時から9時ころまでフジ棚に下げた100個ほどのちょうちんをともし、夜の花見を楽しめるようにしている。11日夜は雨降りだったが、ぬれた地面にちょうちんが映って、それはそれで一興だった。

開花はサクラもそうだったように例年より遅め。白藤をめでながら点前を楽しむ毎年恒例の白藤茶会は、花が咲かないなかでの茶会になるのではと心配されたが、そこそこ花が咲いただけでなく、すぐにそれとわかる甘い花の香を放っており、12日の茶会には何とか間に合った感じだ。

雨の「八王寺の白藤」も一興
雨の「八王寺の白藤」も一興

予報では12日はくもり、昼前から晴れで日中の最高気温は新潟で20度。絶好の茶会日和となりそうだ。茶会は午前10時から午後4時まで、茶席券は500円。

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