12日に三条中央市場で開かれた二・七の市は、15日の「三条祭り」前の大売り出しと同時に三条マルシェがコラボレーション出店。好天に恵まれて三条祭り用のごちそうの食材を買い求めたり、三条マルシェの出店を目当てに訪れたりする市民でにぎわった。
JR北三条駅西側の中央市場には、ふだんから出店している露店商約80店舗に加え、三条マルシェとして12店の10ブースと1移動販売車が出店した。
地元では正月と盆、それと三条祭りの年3回、ごちそうを食べる習慣がある。各店舗は目玉商品を黄色いPOPに表示してわかりやすくPR。三条祭りのごちそうの主役はタイ、それに“サクラマス”とも呼ばれるカワマスだ。
昨年の三条祭り前は、カワマスは不漁だったせいか、値段がふだんの2倍近くに跳ね上がったが、ことしは目立った値上がりはないと言う。午前6時前後に店開きしてから10時までにタイを30尾も売った店があり、カワマスを売る店も空き箱の胸の高さくらいにまで積み上がって売れ行きは絶好調だった。
二・七の定期市と三条マルシェのコラボは、昨年から積雪期を除いて月1回のペースで行っている。今年度は4月に続いて2回目のコラボで、出店数はおそらく過去最多。たこ焼き、和菓子、笹団子、豚汁、豆乳スイーツ、パンなどを売る飲食の店舗のほか、マッサージやハンドメイド雑貨の店も並んだ。三条マルシェはそろいの緑のテントと黒いPRボードが目印だ。
定期市の出店者によると、三条マルシェとのコラボは「売り上げにどれだけつながっているかはともかく、人の数は確実に増えて子どもさんが来てくれるようになりました」と歓迎。3年前にスタートした三条マルシェが毎回、何万人単位の客を集めているだけに、スーパーだけでなく市街地へ出掛けて買い物をするというイメージが定着し、ふだんの二・七の市の集客にも貢献しているようだ。
会場には露天商が「はい、いかがですか。見るぐれえ見てってくんなせや」と客を呼び込んだり、「根っこばっか炒めねんだいね」と調理方法を教えたり、野菜の種を「8月20日までまかれるっけ、いいんじゃねーですか?」と情報提供したりと、客と積極的にコミュニケーションしていた。