燕市は20日、燕市PR隊鳥(長)に東京ヤクルトスワローズのマスコット「つば九郎」、燕市PR大使に燕市出身の演歌歌手上杉香緒里さんとフルート奏者本宮宏美さんを任命。産業観光をはじめ燕市のPR、情報発信を託した。
午前10時半から市役所で任命式を行い、鈴木力市長から1羽と2人にそれぞれ任命書と1,000枚の専用の名刺を手渡した。名刺は燕市の産業史料館、良寛史料館、長善館史料館の入館料が無料になる特典が付いている。
続いてスワローズの衣笠剛球団社長も出席して記者会見。訪れたつば九郎ファン数十人も見学した。鈴木力市長は、燕市の産業、自然、人情といった魅力を「どんどんPRしていってほしい」、この名刺を配ってたくさんの人から燕市に来てもらって「燕市の魅力を実際に確かめてもらって、そんな風につながっていってもらえれば」と期待した。
衣笠社長は“燕”という同じ名前が縁で3年目からスワローズと燕市が付き合いを深めており、「昨年、一昨年と燕市とタイアップしてから2年続いてAクラス」だったので、「ことしもぜひにもAクラスにとどまってシリーズに出たい」。その縁結びの間にいるのがつば九郎で、燕市PR隊鳥に就任について「非常に責任感の強い鳥でございます。燕市のために頑張ってくれると思います」とハードルを上げ、「つば九郎は飛べませんけれども、本物のツバメになってこれから夏場に向かって天高く舞い上がって上位を目指してまいります」と支援を求めた。
上杉さんは、来年がデビュー20周年。2日後には新曲をリリースするタイミングでのPR大使任命を喜び、「目標は紅白歌合戦もそうなんですけど、ヤクルト戦の始球式に出られるように」と会場をわかせた。さらに「全国を旅していますので、全国の皆さんに名刺を配ってすぐ足りなくなったらお願いして」と話した。
本宮さんは、「燕の洋食器のように世界に通用する、そんな技術と職人技をフルートの音に込めて発信していけたらなと思います」とあいさつ。燕市に住んでおり、マニアックな店やラーメンも好きだが、「そこに住んでいる燕市民の人が全国の方とかかわっていただけたらいいなと思います」と願った。
つば九郎はいつものようにスケッチブックにマジックに言葉を書いて発言。「PRかつどうはひようはいくらまでつかえますか」、「それしだいでPRします」書いて鈴木市長を困らせると、鈴木市長が「燕餃子を2,896個、あげたじゃん」と反撃。つば九郎は頭を抱えて「たべちゃった」ととぼけつつ「PRしまくります」。そして「こんやさっそくせんだいでめいしをくばります」と約束した。
このあと、つばめホールで本宮さんと上杉さんがそれぞれミニコンサートを開き、200人近いファンが来場して会場は文字通りに熱気むんむん。その後、つば九郎はファンとの記念撮影に応えたが、その前に燕市の新庁舎に隣接して新庁舎を開庁した燕署が、「振り込め詐欺に注意」「私はだまされない!」とあるたすきをつば九郎にかけ、燕署員と一緒にファンに振り込め詐欺の被害防止ちらしとポケットティッシュを手渡した。
燕署は燕市の新庁舎と隣接した新庁舎により、燕市との連携が深まることに期待していたが、さっそくつば九郎人気にあやかるという連携が生まれていた。