燕市と東京ヤクルトスワローズのコラボレーションで生まれた同市東太田地内の農業体験田「スワローズ・ライスファーム」で19日、昨年に続いてスワローズのマスコット「つば九郎」と一緒に田植えを体験する首都圏からの日帰りバスツアーが行われた。
ツアーに参加したのは45人。地元からも約150人が参加した。夕方から雨が降ったが、田植えが始まった昼前は曇り空。正午の気温は24.6度と初夏を思わせる汗ばむ陽気で、素足で田んぼに入るにはうってつけだった。
ツアー参加者は昨年は58人で観光バス2台だったが、今回は1台。スワローズライスファーム前のJA越後中央燕支店に到着すると間もなくつば九郎が登場して参加者を歓迎した。鈴木力市長は「(スワローズが)神宮2連勝、最高のムードでやってまいりました」と参加者をわかせ、田植えは「自分の力で植えてください。そして稲刈りにも来てくださることを約束してください」と呼びかけた。
つば九郎は、司会役の職員の顔をイネの苗でくすっぐたり、つば九郎をデザインしたエコカップや地元の地酒、燕餃子などを販売するテントに勝手にマジックでサインを書いたりと、いつも通りのいたずらやりたい放題で、ファンを笑わせた。
バスツアーに参加して新潟へ来るほどのファンだけに、昨年は田植えそっちのけでつば九郎にくぎ付け。田植えも大幅な修正が必要だったが、ことしの参加者は田んぼに入ると田植えに集中。ひざ下まで田んぼの泥の中に入り、「意外と深いんだね」、「冷たくて気持ちがいい」と腰を曲げて苗を泥の中に差し入れていた。
人海戦術で約600平方メートルの田んぼは30分足らずで田植え終了。5年前からスワローズファンの彼女の影響でことしから「応援がおもしろくて」ファンになった会社員中島裕之さん(31)=東京都杉並区=は、2人で参加。初めての田植えに「思ったより楽しかった」と笑顔。9月22日に予定している稲刈りには「時間があればぜひ参加したいですね」と話していた。
地元から参加の燕市の女性は、尊敬するつば九郎先生にひかれてファンになり、ことしはまだ見たことのないスワローズの試合を見に行きたいと話していた。
このあとつば九郎は、燕・戸隠神社の春季祭礼へ出向いて、木場小路と横町の万灯を見学。翌20日は午前10時半から燕市役所で行わる燕市PR大使の任命式に出席し、燕市PR隊鳥に就任。合同記者会見、燕市PR大使となる燕市出身のフルート奏者本宮宏美さん、演歌歌手上杉香緒里さんのミニコンサートのあと、午後0時半からつば九郎記念撮影会が開かれる。ミニコンサート以降は誰でも参加できる。