24日を宵宮に25日は燕市吉田下町、吉田天満宮の大祭が行われている。本町通りと学校町通りに200を超す露店が並ぶことで知られるが、ことしは昨年の213を下回る196にとどまり、200に届かなかったが、初日は24日は例年以上の人出でにぎわった。
吉田天満宮は、菅原道真を祭る。「天神」とも呼ばれる道真は学問の神さまで知られる。境内の参道を入ってすぐの拝殿やその右奥の本殿には、道真像を安置する。祈願の記念に祭りで植木を買い求め、その木が成木するころに祈願成就するといわれ、「吉田の植木祭り」の別名もある。
24日は真夏のような強い日差しが照りつけたが、最高気温は三条で23.2度とそれほど暑くならず、夜は長袖シャツでちょうど良かった。人出は学校が終わった夕方から一気に増え、夜は人をよけて歩くほどの混雑に。ふだんはほとんど通りで見かけることのない中学生や高校生が目立った。
菅原道真の座像をまつる吉田天満宮には参拝の順番を待つ長い行列ができ、境内ではカラオケ大会も開かれてにぎやかだった。一方で、吉田天満宮前の香林堂の脇にある小路を入ると、観音寺=吉田下町=がある。毎年、祭りにトイレを貸すと同時に本堂の扉を開け、堂内に明かりをともしている。祭りの喧騒とは対照的に時間が止まったような静寂な雰囲気が美しく、通りから本堂の明かりを見つけた人も思わず足を止めるような魅力を放っている。
長谷源製菓舗=吉田中町=は、露店にまじって店先に台を並べて菓子を売った。本来は2月に販売する道真ゆかりの天神講の菓子を昨年に続いて季節外れのこの祭礼にあわせて販売している。ふだん販売している菓子も販売しており、店主の長谷川喜代志さん(72)は「人が多いし、去年より売れてるねえ」と喜んでいた。
翌25日も天気は晴れの予報。25日は午前6時から午後10時半まで学校町通りと県道月潟・吉田線の一部で臨時交通規制が行われる。