「ごぼさま」として親しまれる三条市・真宗大谷派三条別院で6月15、16の2日間、昨年に続いて2回目の「御坊市(ごぼういち)」が開かる。前回を大きく上回る52店舗が出店し、地域との連携を強化した内容にと主催者は準備を進めている。
350畳の広さの本堂とそれに廊下でつながる仮の本堂として建設された160畳の旧御堂(きゅうみどう)、境内の一部を会場に2日間とも午前10時から午後4時まで開く。
出店は「いろいろなモノ」が36、「オイシイモノ」が16の52店。昨年の42店から10店も増える。とくに昨年は昼を待たずにほとんど完売した飲食の「オイシイモノ」の店を増やした。
ほかにも15日に昨年大好評だった念珠を作るワークショップ、16日は昨年に続くお坊さんになんでも相談。そして16日は初企画「お寺さんとプチ婚活」。独身僧りょと一緒に念珠を作りながら婚活、25歳から42歳までの女性を対象に参加費3,000円で参加者を募集している。
そして昨年に続いて随時行う別院諸殿拝観ツアーは「メガネ僧りょが『三条別院』の七不思議」のネーミングで行う。
新しい試みが地域との連携。協賛イベントとして15、16日と一ノ木戸商店街のみんなのまちの交流拠点「みんくる」で月輪未生流作品展が開かれるほか、まんなかの店のcafe toujours、cafe mui、Curry & Spice くぅ象、羽生文具店、pippiなどの店舗も協力し、御坊市に足を運んだついでに立ち寄ってもらう。
三条別院は、柏崎市から佐渡市、村上市までの三条教区450カ寺を統括。さまざまな人たちが寺へ足を運ぶきっかにと、一昨年まで20年余りにわたって毎年、同寺で実行委員会形式の別院フォーラムが開かれ、コンサートや映画、出店などさまざまなイベントが行われてきた。
昨年は若手僧りょが中心となり、新しい形を考えてみたいと大きくかじを切り、近年、「寺市」などと称して、寺を会場にしたクラフト関係のイベントがにぎわっているのに目をつけ、イベントの名称を「御坊市」と変えた。
主催はこれまでと同じ別院フォーラム実行委員会(関了悟実行委員長)だが、イベントの名称を初めて「御坊市」と変えた。最近、「寺市」などと称して、寺を会場にしたクラフト関係のイベントがにぎわっているのに目をつけた。
昨年は2日間で約2,500人もの来場者を集め、主催者にとっても驚きの連続だった。三条教務所の五辻広大さんは「初めて別院に来たという人も大勢いらっしゃいました」と言い、ことしは東本願寺のオリジナルグッズをプレゼントするアンケートも行いたい考えだ。
ことしの11月、お取越が終わったら1881年に建設された旧御堂を研修室的な施設にする大規模改修が始まるため、今の姿の旧御堂に入られる貴重なチャンス。親鸞聖人の750回大遠忌に報恩し、来場者から参拝から本尊に手を合わせてもらいたいという願いもあるが、別院を地域とからめたのが今回のポイントだ。
「願わくば、まちを巻き込んで別院だけじゃなく、まちを盛り上げる場として生かしてもらえれば」と五辻さんは期待している。