「健幸」をまちづくりの基本に据えたスマートウェルネス三条の取り組みとして三条市は7日、中心市街地に日常的なにぎわいを創出する小路を使った「100のプログラム」創造に向けた検討会議をスタートした。
「100のプログラム」は、中心市街地「まんなか」の路上や広場、施設などを舞台に、市民が主体となった活動が、日常的にプログラムのように数多く行われること。日常的な100のプログラムと三条マルシェなどの「非日常的なイベント」を組み合わせて継続的に実施することで、人々が出掛け、歩き、立ち止まり、語らい、交流が生まれ、楽しむというスマートウェルネス三条が目指す「健幸」を推進する。
検討メンバーは、市内のまちづくりグループ、活動サークル、地元商店街、学生などの市民と、市役所の地域経営、生涯学習、福祉、建設、環境の関係各課が横断的に加わり、24人で構成する。
初日は顔会わせと会長に「まんなかプロジェクト」会長の会社役員相場浩さん(44)=三条市西四日町1=を決めた。スマートウェルネス三条や100のプログラムについて意識のすり合わせのあと、さっそくワークショップ。昨年から、まんなかプロジェクトなど三条市でアドバイザー的役割を務めている「NPO法人地域から国を変える会」(朝比奈一郎理事長)のスタッフをファシリテーターに、3つのグループに分かれて100のプログラムのアイデアを出し合った。
メンバーからは「道路で大縄跳び」、「道のまんなかでキャンプ」、「八幡様で演劇」、「まんなかクエスト」、「週末まちかどコンサート」、「朝から外で酒飲みたい」など、自由なアイデアが次々と出ていた。
スマートウェルネスに軸足を置き、3年前にスタートした三条マルシェで非日常のにぎわいは目に見える大きな成果を生み出した。一ノ木戸商店街に今春、完成したまちのみんなの交流拠点「みんくる」を起点に、点から面への展開が必要で、小路を活用して日常のにぎわいをつくり出すのが検討会議に与えられた課題だ。
先の記者会見で国定勇人市長は「いきなり日常から入ると、人々の関心をまったく惹起(じゃっき)させないから、非日常空間からのアプローチになると思う」とスタートはキックオフ的な非日常のイベントが必要になるという考えを示した。
今後は月2回ていどのペースで会議を開き、秋には100のプログラムを実践する非日常のイベントを開きたい考え。一方でホームページやフェイスブック、ツイッターなどネットも活用して市民からもアイデアを募集し、「みんくる」で情報を集約し、コーディネートし、実践できることはどんどん実践していく考えだ。