小学生が三条市下田地区から弥彦村まで延べ100キロを4泊5日をかけて歩く夏休み恒例の「寺子屋つばさ100km徒歩の旅」に向けて23日、燕市文化センターで保護者事業説明会が開かれ、参加する小学生64人の保護者100人余りが出席して事業の趣旨をあらためて理解し、実行委員やサポートする学生スタッフと顔合わせした。
ことしで6年目の事業で、最初の年間は燕三条青年会議所が主催し、昨年から「寺子屋つばさ100km徒歩の旅実行委員会」を組織して主催。ことしは8月7日から11日までの4泊5日の日程で行い、三条市、燕市、弥彦村の4年生以上の小学生を対象に参加者を募集して、8人ずつ8班で64人が参加することになった。
嘉瀬一洋団長は、「寺小屋つばさ」の名称に込めた、地域の子どもを地域で育てる「寺小屋」の精神を復活させ、「つばさ」は「燕三条」の略で、未来に羽ばたく子どもたちが自分たちが思い描く将来へ向かうための「翼」であるといった意味を話した。
さらにこれまでの事業の経緯、すでに学生スタッフと研修を重ねていることなどを話すとともに、「目的を皆さんに理解していただきたい」、「保護者の方もスタッフだという認識、覚悟をもっていただきたい」と保護者にも厳しさを求め、今から早寝早起き習慣をつける、冷房器具を使わない環境に慣れるとといった子どもの健康管理や心得を求めた。
実行委員会のメンバーは、元燕三条青年会議所会員を中心に30人。そして学生スタッフが県内の大学生や専門学校生43人を数える。学生スタッフなしには、100km徒歩の旅の事業は運営できない。当初は60人以上だったが、5月19日から毎週日曜に研修、合宿を行うなかで抜ける学生もいた。すでに試歩も繰り返しており、この日の保護者事業説明会も前日の合宿に続いて参加した。
学生スタッフは登壇すると規律正しく一人ひとり大きな声で自己紹介。保護者にとってはわが子の命を預ける相手でもあるだけに、学生スタッフの振るまいは頼もしかった。
新潟経営大学経営情報学科3年の相馬健太朗さん(21)=新潟市東区=は「校外に出て社会人スタッフと多くのことを学びたいと思いました」と参加の理由を話した。「限界はほかの人が決めること。聞く姿勢を怠らずに自分の限界を超えていきたい」と言う。
予想した以上に「みんなが本気」で、「何が最善なのか、最善のためにどうしたらいいかを考えて自分から積極的に行動したい」。すでに研修を重ねており「もう学び始めています」と力強く話していた。この後も研修を重ねて百パーセントの自信をもって本番を迎える。