花菖蒲まつりが開かれている三条市矢田、しらさぎ森林公園ではハナショウブの花が見ごろを迎えているが、花が見えなくなる夜になると、今度は幻想的に飛び交うホタルの光が来園者を楽しませている。
22日夜は、花菖蒲まつりのイベントのひとつ「クイズDEホタルウォッチング」が開かれ、子どもからおとな約50人が参加。NPO法人にいがた里山研究会のメンバーが、ホタルの生態についてクイズ形式で紹介した。
メンバーの話では、日本のホタルは約50種類あり、うち同公園で見られるゲンジボタルとヘイケボタルを含む3種類だけが幼虫が水生で、ほかは陸生。ホタルはまだ卵の中にいる幼虫時代から光を放ち、成虫はえさを食べずに寿命の2週間ほどを子孫を残すための活動に専念することなども紹介した。
参加者は初めて聞く話しも多く、身を乗り出して熱心に聞いていた。ホタルの幼虫と、幼虫のエサになっているカワニナの実物も見ながら、詳しく説明した。
ホタルが飛び始めるという午後8時ころに説明を終わり、参加者はそれぞれでハナショウブの咲く公園内に向かった。入り口付近から黄色っぽい光がふわふわと空中を浮かぶようなホタルを見つけると「わっ、ほら、いたいた!光ってる!」、「ねぇ、こんなに近くからいるの?」と声を弾ませ、子どももおとなもテンションが上がっていた。
この日は満月前夜で月明かりが夜を明るくしたが、園内を1周すると30匹以上のホタルを確認できた。手のひらにのせてホタルの光を観察している子どもたちもいた。
ホタルが飛び交うのは例年だと6月中旬ころから7月初めころまでで、蒸し暑い日など天候によってはさらに多くのホタルが飛び交う。