燕商工会議所は、財布の中のカードが割れるのを防ぐクレジットカード保護カード、その名も「ゴールドガード」を発売。デザイン以外は燕製で、実用性とゴールドカード風のしゃれっ気のある商品として話題を集めている。
商品名は「ゴールドカード」ではなく、「ゴールドガード」。違いがわかりにくいが、“カ”ではなく“ガ”と濁り、「ガード」、つまり保護するという意味だ。ステンレス製24金メッキ、54×85.6ミリのカードサイズで、厚さ0.5ミリ、重量約20グラム。1枚1,545円。
プラスチックのカードを入れた財布をズボンの後ろポケットに入れると、カードがゆがんだり、割れたりしやすい。以前から燕の工場で働く人たちのなかには、金属の端材の板を財布に入れてカードを保護している人があり、それが開発のきっかけだった。
コンセプトは「大人の悪ふざけ」。クレジットカードでもランクが上なゴールドカードに模した。2枚と同じ仕上がりがないよう、見る角度によって輝きが違うマットで金ぱく風の特殊な金メッキを施した。
カードの文字などはシルクスクリーン印刷。保護するという意味の“ガード”ならスペルは「GUARD」だが、わざと「GARD」に。「CARD」に見間違えてしまうという、いたずら心だ。ICチップと思われる部分を良く見ると「燕」の文字をデザインしてある。「Made in TSUBAME」の文字も入っている。
署名欄のわきには「署名があっても使用できません」。商品の紹介文には、「財布の中がスッカラカンでもゴールドガードが入っていれば、お金持ちっぽく見えるので、財布の中を人に見られても安心です」、「金運もついてくるかもしれません」とあり、見る人をにやりとさせる。
昨年8月ころ、補助事業の関係で同商工会議所とデザインコンサルティングなどのアッシュコンセプト(株)=東京都=の名児耶秀美代表取締役が、燕市の企業を訪問していたときに、関川工業(株)で金属の板をガードとして財布に入れているという話を聞いて試作し、「ゴールドガード」が誕生した。
企画が決まれば、形にできるのが燕の強み。カードやパッケージデザインはアッシュコンセプトで、それ以外の製造面は、プレスはメタル丼などを供給している関川工業、バリ取りとショットピーニングは船山理研、金メッキは「磨き屋シンジケート」メンバーの三共化研、印刷はECOカップの印刷も行う石井腐食、パッケージ製造は長谷留印刷。問い合わせは、燕商工会議所(電話:0256-63-4116)へ。