工事中の国道289号「八十里越」で結ばれる新潟県三条市と福島県只見町の両市町観光協会は6日、三条市と只見町から各35人の市民らがマイクロバスで、工事用道路を使って「八十里越」を越え、互いの町を観光する交流事業を行い、身近な両市町を感じてもらった。
両市町とも35人の定員で参加者を募集した。市民の関心は高く、三条市は定員の10倍近い市民300人余りが申し込み、只見町もキャンセル待ちが出る人気だった。
三条市民を対象にした事業のタイトルは、「R289 八十里を越えて只見に行こう!第一弾」、「初夏の八十里越えの県境を越えて〜只見いいところめぐり、いいものめぐり〜」。午前8時10分に三条市役所下田庁舎を出発、諸橋轍次記念館見学のあと、工事用道路を使って福島県只見町に入り、只見町の叶津番所跡見学、昼食、河井継之助記念館、田子倉ダムなどを見学し、帰路は「六十里越」といわれる国道252、290、289号を走り三条に。
只見町からも、町内外の35人がマイクロバスで「八十里越」の工事用道路を走り、県境を越えて新潟県・三条市に。両市町の参加者は午前10時に8号トンネル新潟県側でバスを降りて出会い、三条の笹団子と大谷地和紙のしおりと只見町の笹巻と通行手形を交換、さらに記念樹を交換し、握手した。
只見町からは、只見町駅から県境までゆっくり走ってきて40分。バスの中では「もう新潟県?!」と予想以上の近さに驚きの声があがったと言う。一行は工事用道路を抜けると、諸橋轍次記念館、道の駅で昼食、三条鍛冶道場、燕三条地場産業振興センター、いい湯らていを訪れ、六十里越で帰路についた。