総合商社の金武株式会社(金子太一郎社長・三条市興野3)は、このほど同社倉庫の屋根に太陽光パネルを直付けで設置。設置コストの削減の軽量化という視点から倉庫の広い屋根をもつ同業者から注目されている。
環境関連の商材も取り扱うことから、金子社長は以前から太陽光発電に興味があった。倉庫屋根に太陽光パネルを設置していた福島の取引先にから設置費用やコストなどを直接、聞いたのがきっかけで、昨年暮れから導入を検討した。
県の融資制度や設置業者を紹介してもらい、設置方法や東北電力への売電の仕組みも調べた。17×25メートルの倉庫屋根に1.6×1メートルの太陽光パネル計138枚などを設置し、発電を始めた。
倉庫の屋根は燕三条地域に多い、屋根設備費用は約1,360万円だが、県のマイナス金利制度などを利用して支払いは1,200万円ほどですんだ。10年返済で、計算では売電収入で設備費用を償却できると見込む。
降雪を考えてパネルに30度の角度をつけるなどコストをかけた雪国仕様も検討したが、角度をつけると設置枚数が減り、太陽の向きによっては太陽光が当たらないといったデメリットもある。そこで冬場の発電をあきらめ、直接パネルを屋根に載せて部品で固定。直付けで軽量化と設置コストを削減した。
軽量化といってもパネル1枚は重さ21キロもあり、全体では4トンにもなる。その重みさに耐える設備も必要になる可能性もあったが、積雪の耐荷重設計がされているので、その必要はなかった。
同社が太陽光パネルを設置したことを知ると、同様の倉庫を持つ人など関心を示す人が多いことから、金子社長自身も取引先に聞くことができたことがきっかけというように、何か手伝いができればとも話していた。