燕市の20年後の将来像「未来ビジョン」を考える第1回の「つばめ若者会議」が9日夜、燕市役所で開かれた。参加を申し込んだ75人のうち60人が参加し、ワークショップはこれ以上ないというほど盛り上がり、燕の若者の実力があらわれていた。
ワークショップの担当は、コミュニティーデザイナー山崎亮さんが代表を務めるstudio-L。昨年度からプランナー会議を開いて準備を進め、6月12日につばめ若者会議のガイダンス、15日に山崎さんを講師にシンポジウム、そして30日にキック・オフ・ミーティングを開き、万全の準備を整えてこの日の第1回にのぞんだ。
studio-Lからスタッフ3人が訪れ、それぞれ自己紹介のあと、事業説明。メンバーのなかから運営委員を育て、3年目以降はstudio-Lがかかわらずに会議を進めていける体制をつくる。運営委員はファシリテーター、情報発信、デザイン、お誘い・宴会などのチームをつくって進めていく。
studio-Lが先に燕市に入って行った調査、ヒアリングから導き出した燕の魅力や悩みを示す一方、これからの人口減少、少子高齢化の進展、公共を行政だけでは担えなくなること、コミュニティーのあり方の変化といった社会環境の変化を説明。アイスブレイクなどを行ってからさっそくワークショップを行った。
テーマは「どんなつばめ若者会議にしたいか?」。グループごとに思いついたことを付せんに書いて模造紙に張り出してまとめ、最後に発表した。どのグループもさまざまなアイデアを結びつけて大団円のように大きな絵を描いてみせた。
その出来栄えにstudio-Lのスタッフは「お世辞抜きで、こんな上手なまちは見たことないです。これはどんどん生かしていきましょう」。同時に「燕の皆さんの盛り上がりとか見てて、studio-Lが今までやってきたワークショップのなかでもいちばんハードなぐらいのプログラムを組んでいきたい」と参加者のスキルの高さにハードルを上げると話していた。
会議のメンバーは20歳から上は50歳代までだが、中心は30歳代。若い世代がぎっしり集まった会場に「今まで燕で感じたことのない雰囲気」と驚く人も。言い換えればいかに今まで若者が集まる場所がなかったかということの裏返しでもあり、若者がこれだけ集まったことだけで、すでにひとつの成果を上げたようだった。
次回は8月7日に開き、それまでにstudio-Lが示した課題図書を1冊以上読み、それぞれが感じている燕の課題に関する情報を持ち寄る。今年度は来年2月まで月1回会議を開き、前半はその間に宿題も持ち帰って燕の話題や資源を発見して燕の幸福論を考え、後半はチームごとにアイデアづくり、まとめを行う。