日本金属洋食器工業組合と燕三条ファクトリーアウトレットショップ「ストックバスターズ」=燕市物流センター2=は、「洋食器の日」のイベントとして12日から9月1日まで、燕市と上越市のストックバスターズ2店舗でノーベル賞晩餐会洋食器特別展を開き、ノーベル賞の晩餐会で毎年、使用されているメード・イン・ツバメの洋食器セットを展示し、燕の技術の高さをアピールする。
展示する洋食器セットは、世界で認められたカトラリーブランド「YAMAZAKI」、「YAMACO」で知られる山崎金属工業(株)=燕市大曲=の製造。1991年にノーベル財団創設90周年を記念したノーベルデザインカトラリーの作製で採用されて以来、約20年間、ノーベル賞晩餐会で使い続けられている。
スープスプーン、ナイフ、フォーク、フィッシュナイフ、フィッシュフォーク、コーヒースプーン、デザートフォークの7種類が、ノーベル賞マークの入った木製の箱に納められた6人分のセット。ステンレス製で、種類によってシルバーと金メッキがある。
同社が採用された経緯は、ノーベルデザインカトラリーのデザインを担当したスエーデンの著名なデザイナー、ゴナ・セリンさんが当時、すでに米国で品質や技術力の高さが評価されていた同社に製作を依頼した。1,400人分のカトラリーを船便で発送し、これまでに2、3回、補充している。
数年前までは販売されたこともあったが今は非売品。同社のショールームのほか、燕市産業史料館にも展示されているが、それ以外での展示は貴重な機会だ。
7月12日は「ナイフ」の語呂合わせで「洋食器の日」。洋食器のまち「燕」を広く国内外にPRし、これからも洋食器の一大産地であり続けることを願って日本金属洋食器工業組合が2003年に制定。それ以来、ストックバスターズは毎年、イベントに参加している。
ストックバスターズは、燕三条地域の製品がアウトレット価格で手に入るとあって県外から訪れる客もある観光スポットのひとつ。燕店だけでも年間の1,000台を超す観光バス利用があり、28万人が来店する。
燕三条のいいものも紹介しようと、燕の逸品などのコーナーも設けており、今春オープンした2号店の上越店では初めて燕三条の製品を認知する人も多く、産地のアピールの場にもなっている。燕店、上越店とも営業時間は、午前10時から午後6時まで。