「ナイフ」の語呂合わせで「洋食器の日」の7月12日、燕市の「学校給食用食器・備品の共同研究事業研究会」から生まれた学校給食用スプーンが市内全小中学校の給食でデビューした。
学校給食用スプーンは市内20の小中学校すべて県立燕中等教育学校を含めて児童生徒合わせて約8,000人を広瀬金属(株)=燕市南3=が製造した。
ステンレス製で重さは一般的なスプーンより2割以上も軽い32グラム。柄の部分の肉厚を薄くし、低学年の児童にも持ちやすくした。安全性と口当たりの滑らかさを向上させるため、スプーンの皿まわりに面取り加工を施した。曲線が連続するデザインも美しい。
その学校給食用スプーンが12日、対象の学校すべての給食に初めてお目見えした。この日のメニューは、スプーンの使い心地を試すのに打ってつけのカレーライス。燕市立燕西小学校(鈴木正尚校長・児童589人)では、トレーに載った新しいスプーンに児童は「キラキラしてる」、「きれいな形」とちょっぴりうきうき。さっそくカレーライスを載せて口に運び、「食べやすい」と好評だった。
児童より先に検食した鈴木校長も「口当たりが滑らかで軽く、舌ざわりもいいですね」と二重丸。給食の間は、給食委員による校内放送が流れ、この日はタイムリーに「洋食器の日」について放送した。
ただ、同校を含む燕地区の小学校はこれまで先割れスプーンだったが、デザートに付いたスイカを食べるには先割れスプーンの方が都合が良く、「前は刺せたのに…」と言う児童もいた。