22日、燕市渡部地内の力ノ尾南遺跡の発掘調査を取材した。インディー・ジョーンズのような冒険性には遠く及ばないが、“発掘調査”と聞くだけでそんなに詳しくもないのに、不思議とわくわくする。今回も発掘担当者からちんぷんかんぷんな専門用語を聞きながら、興味津々で話を聞いたが、それ以上にわくわくさせてくれるものに出くわした。昆虫だ。
発掘現場に着くなり、目に飛び込んできたのがシオカラトンボ。そんなに珍しくないらしいが、それにしても少なくともここ10年ほど見た記憶がない。調査で張られたロープにとまって羽を休めているものもいれば、交尾したまま飛んでいるものや、発掘調査でできた水たまりにしっぽの先をちょんちょんとつけて、産卵していると思われるシーンも。
取材を終わろうとすると、黒っぽい虫がふわ〜っと飛んでいき、ぺたっと車の窓ガラスにとまった。カミキリムシだ!。あとで調べると、ゴマダラカミキリらしい。カミキリムシも最後に見たのがいつか覚えていないほどずっと見ていない。
雨が降り始める直前で湿度が高く、気温も高くて蒸し暑かった。むせ返るような緑のにおいは、記憶の底にこびりついている。気が付けば小中学校は間もなく夏休み。一足早く遠い昔の夏休みの気分を味わった。