県内有数の果樹産地、三条市大島地区では、今月半ばから早生品種のモモの収穫が始まり、果物のシーズンが到来。22日は石田フルーツガーデン(石田聡さん経営)=三条市大島=にシェフパティシエ専門学校=新潟市中央区=の調理を仕事にしようとする学生がモモの収穫体験に訪れた。
専門学校の依頼を受けて収穫体験を受け入れたもので、体験するの学生は110人。2回に分けて体験し、1回目の22日は調理製菓技術科、製菓製パン技術科、調理本科の55人が参加し、収穫一番手の早生品種「日川白鳳」の収穫を体験した。
モモ畑は葉と下草の緑に覆われ、果実はすでに赤く色づいている。学生は石田さんから畑のことや収穫方法を聞いてから収穫作業。片手で枝をおさえて、もう一方の手でモモの果実をそっと持ち、ひねらずに下に引いて次々と実をもぎ取った。
脚立なしでは手が届かない所の実も、男子学生が肩車をしてゲット。「おいしそ〜」、「食べたいね」と話しながらモモを手に取り、収穫用のコンテナはあっというまに赤いモモでいっぱいになった。
さらに「日の出」の袋をはずす作業も体験した。「日の出」には、雨や虫、風、日差しから果実を守って品質向上させるめに、果実に二重の袋をかけて覆ってある。学生は授業で使ったモモは缶詰だったと言い、「貴重な体験をさせてもらって楽しかった」と礼を述べた。また、石田さんもふだんは家族で作業しているだけに、「親子で作業すると半日かかるところが10分で終わり、助かった」、「きょうの体験が何かの参考になってくれれば」と話していた。