花柳流日本舞踊教授、花柳雅鶴(本名・藤沢雅子)さん(69)=三条市林町1=の教え子でつくる雅鶴会(永井洋子会長・会員15人)は28日、三条市中央公民館で発表会「日本の踊りって楽しいかも」を開き、会場満杯の500人近くが訪れ、4時間にわたる日本舞踊をたっぷり堪能した。
毎年や1年おきくらいのペースで開いている発表。中学校2年生から88歳までの雅鶴会会員15人のうち13人が出演し、着物を着て長唄、端唄、歌謡曲、大和楽、清元などにあわせて踊る一部で15演目、踊り浴衣で気軽に踊れる歌謡曲集の二部で12演目を披露した。
会員は音の数が少なく、空白の多い邦楽の張り詰めた緊張感のなかで、観客の目を一身に集めながら踊り、踊り終わるたびに割れんばかりの拍手がわいた。指導者の雅鶴さんも一部と二部のトリを飾った。照明も凝っており、日本舞踊に明るくない人でも、ぐいぐい引き込まれた。
その緊張感をほぐすように来場者を和ませてくれたのが、二部の皮切りを務めた雅鶴会の子ども3人と三条市中央公民館主催わくわく未来塾の日本舞踊体験教室の小中学生5人の計8人の女の子による発表。「つき」、「うさぎ」など4曲を披露した。
浴衣を着て扇子を手に踊る姿に、来場者は目を細めた。6月からけいこを始めたばかりの子もいたが、見事に踊りきった。なかでもいちばん年下の4歳の女の子に目が集まり、途中で踊りを忘れて隣の子どもをのぞき見したり、立ち往生して袖から会員が助けに行ったりというようすがあまりにもかわいくて笑い声が起こり、ひときわ大きな拍手が響いていた。