三条信用金庫は27日、同金庫研修所=三条市旭町1=で「夏休みキッズセミナー」を開き、小学生親子14組が金融機関の業務を学び、信用金庫の仕事を体験した。
同金庫の社会貢献・地域貢献活動のなかの、子どもたちに対する金融教育の一環で夏休みに開き、3回目。午後1時から3時半まで開いたセミナーは、小学5、6年生の親子を対象に事前に募集し、三条市内の14組28人の親子が参加した。
内容は第1部は「金融教育」で座学と札勘定、第2部は「就業体験」で窓口体験と1億円の重量体験、硬貨重量体験。いずれもふだんは仕事として行っている制服姿の信用金庫職員が講師だ。
座学で職員は「信用金庫はお金の余裕のあるところから足りないところに回す働きをしています」、「このお金を回すことを金融といい、この役目を果たす信用金庫などを金融機関と言います」と金融機関を説明。預金、融資、為替業務の内容、利息の計算の仕方、などを学んでもらった。
就業体験では、子どもたちが窓口業務を体験してもらった。「いらっしゃいませ」、「かしこまりました」、「お待たせいたしました」、「ありがとうございました」とあいさつをしながら、客役の職員や親の預金を預かってもらった。
職員は気持ちのいいあいさつをすることが大切とアドバイスし、窓口に立った子どもたちは、最初は小さい声だったりと大勢の前で緊張気味だったが、しだいに「いらっしゃいませ」、「ありがとうございます」と笑顔で対応していた。
1億円の重量体験では、本物と重さや大きさを同じくして作った1万円札で10,000枚の1億円分の札束を体感した。戦争中に札を作っていた会社に依頼して製作し、「偽札」にならないぎりぎりのところまで本物に近づけて作ったもので、「持って帰っても使えません、使えば捕まります」という説明に子どもたちから笑い声。1億円の重さは10キロで、子どもたちは両腕でかかえるように持ち、記念撮影も行った。
小学5年生の山村太雅君は、「(1億円は)片手でもてそうだった。楽しかった」と話し、金融という職業には「なるかもしれない」と将来の職業の候補に加えていた。セミナーの最後は、この日の給与明細と給料として100万円分の模擬紙幣をプレゼントして終わった。