燕市教育委員会は、6月から来年2月まで17回で開いている次世代リーダー育成塾「長善館学習塾」の4回目は30日、受講する市内小学校6年生16人のうち15人が参加して行われ、施設訪問や鈴木力市長と対話を行った。
長善館学習塾は、昨年度までは2泊3日の宿泊体験だけだったが、今年度から1年を通じた体験活動やビデオ制作などを行う取り組みとしてリニューアルした。この日は夏休みに入って初めての回で、朝から産業史料館、玉川堂、旧配水塔などを見学し、午後から最後の市役所市長室を訪問した。
鈴木市長は、まず子どもたちからリラックスしてもらおうと将来の夢を聞いてから、自分の子どものころの思い出を話した。「グラウンドにランドセルを置いてチャイムが鳴るまで友だちと野球をやっていた」という野球少年で、水泳も得意だったことも話した。子どもたちの夢を聞き、いろんな夢をもって「頑張ることを繰り返すことが大切」とアドバイスした。
鈴木市長は、燕西小学校のときの卒業文集を披露すると、クラスの集合写真のなかから鈴木市長を探すというゲームが始まって、子どもたちは熱中。鈴木市長が将来の夢を本当はプロ野球選手なのに、ほかの人はそう書くだろうと思ってプロボウラーと書いたのも鈴木市長らしい。そして水泳大会に出場したことについて書いた作文を照れまくりながら自分で読んで聞かせた。学級会活動でスポーツ大会を開いたときに自分で手書きした賞状も見せ、賞状を受けたのも自分というお手盛りぶり?も。
子どもたちは事前にひとりが2つ、3つと質問を考えていたので、次々と質問の手が上がった。市長になって困ったことはという質問には、公平性のために気軽に店に入れなくなったと回答。市長室で嫌いなものについては、「うちわや扇風機で我慢しろ」と言われて育ったので、クーラーが苦手と給料の金額については、「あとで燕市のホームページを見て調べてください」と子どもたちの宿題に。
燕市の嫌いなところについては、逆に子どもたちに燕の嫌いなことを聞くと「質問に答えていない」と追及されて鈴木市長も苦笑い。燕市を良くするための努力や工夫についての質問には「難しいな〜。議会でもそんな質問はないな〜」と頭をかき、厳しい質問に追い詰められながら笑いながら苦しい答弁を楽しんだ。
子どもたちは質問が終わると、鈴木市長に名刺を要求。さらにその裏にサインしてほしいとねだると、鈴木市長は子どものころに自分で考案したデザインのサインを書いて上げて印を押し、すっかり子どもたちのペースにのせられていた。
燕北小6年の霜鳥令奈さんは、「(鈴木市長が)昔はプロボウラーになろうと思っていたのを意外に思いました」と言い、鈴木市長は「予想と違って優しかった。また会いに来てみたい」と市長とのふれあいに大満足だった。
次回5回目は8月10日から12日までの二泊三日で南魚沼市で宿泊体験を行う。