広島県広島市への原爆投下から68年となった「原爆の日」の6日に広島市で行われた平和記念式典に燕市が派遣した市内中学校の3年生5人の報告会が9日午前9時から燕市役所で行われた。
燕市は2008年から毎年、市内中学生を平和記念式典に派遣している。今回は5日から7日までの2泊3日で、燕、小池、燕北、吉田、分水の各中学校から3年生ひとりずつ、男2人、女3人の5人を派遣。平和記念式典の参加のほか、平和記念公園の見学、被爆体験講話受講、広島国際会議場で公園内見学と演劇見学、平和記念公園の灯籠流しなどを行った。
報告会ではプレゼンテーションソフトでこれらの経過を報告したあと、一人ひとりが感じたことを書いた紙を見せて発表した。紙に燕中の金子美希さんは「この日を忘れない」、小池中の宗村晃佑君は「世界から核兵器が全てなくなりますように」、燕北中の中条莉奈さんは「No Education No Future 平和教育なしに未来はない」、吉田中の日下部悟司君は「世界中の人々が手を取り合いこの地球が核のないものにしましょう」、分水中の石口唯さんは「We are one ! 〜わたしたちはひとつ〜ずっと平和を信じ続けています」とあった。
それぞれの感想は、被爆体験講話を聞いて、原爆は人の心にも深い傷を残し、生きながらえた人にも傷あとを残し「わたしは、そんな原爆を一生、許しません」。戦争や核兵器がどうやったらなくなるか、しっかり考えてほしいと言われ、「世界中の人々と手を取り合い、大切なバトンをつないで、いつか核を世界中からなくし、平和な地球になることを願っています」。
平和記念式典の黙とうでは、「このときに、この一瞬によって世界を動かしてしまう悲惨なことが起きたんだと思うと、すごく耐え難い気持ちになりました」。一方、デモを見た生徒は、「核をもたないことは売国行為だというのを聞いて、怖かったです、すごく」と核に対するさまざまな考え方があることも肌で感じた。
鈴木力市長は、平和の実現を「人任せにしないで、自分たちがつくりあげていくだんろうと思いますので、ぜひ、それぞれができることを続けていってほしい」、「いろんな人がいろんな考えをもつことも大切」で、「思いと行動を一致させることをわたし自身も心掛けている」と話した。
このあと参加した5人の生徒は各学校で開かれる報告会や発表会で平和記念式典で見たことや感じたことを全校生徒に伝える。