三条市下田地区から弥彦村まで、弥彦山登山を含めて4泊5日で延べ100キロを歩く第6回の「寺子屋つばさ100km徒歩の旅」が、この夏も7日から11日まで行われ、参加した4年生以上の小学生64人と学生スタッフ42人はひとりも欠けずに100キロを歩き抜いた。
ことしも夏の炎天下での徒歩の旅。雨が降ることはなく、気温は高かったものの曇りがちだったのが幸いし、例年と比べて順調なペースで進んだ。10日の最後の夜は燕市国上勤労者体育センターで、翌最終日に着るTシャツにみんなで寄せ書きをしあった。
体育館は蒸し風呂のような暑さ。8人ずつ8班を編制して励まし合って歩いて来た子どもたちは、班ごとに仲間と、学生スタッフと寄せ書きをしあうと、燕三条青年会議所のOB、現役を中心につくる実行委員会とも寄せ書きを交換。実行委員は「自信もってな」、「あしたはきょう以上に頑張ろう」と子どもたちを励まし、握手して最後の頑張りに期待。最後にゴール後の解団式で披露する、かりゆし58の曲『オワリはじまり』をみんなで歌って就寝となった。
明けて11日は最終日。三条で明け方の最低気温が27.4度の熱帯夜を過ごしたが、5日間で最も過酷な最後の難関、弥彦山登山をクリア。あとは約5キロ先のゴール、弥彦村農村環境改善センターを目指すだけだ。
最後の休憩ポイント、ヤヒコラビットボウルで学生が過呼吸になるアクシデントがあったが、十分に休憩をとって最後の徒歩にスタート。三度笠をかぶり直し、大きなかけ声で歩調を合わせた。
学生スタッフは、大声を上げ続けたおかげで誰もが声がかれ、中には聞き取りにくいほどのかすれ声になった学生も。涙を浮かべて顔をゆがめて歩く学生もいれば、泣き声を上げて歩く女の子もいた。
ゴールでは、迎えた実行委員のメンバーとハイタッチして、班ごとにゴールテープの前に整列。「最後のいーっぽ!」、「100kmかーんぽ!」などと声を合わせ、一緒にゴールテープを切った。
保護者も子どもたちの姿が見え始めたころから目が真っ赤。「あたし、写真撮れねーわ」と、とても平常心ではいられず、涙をぼろぼろこぼして胸に飛び込んでくる子どもを、言葉もなくただただしっかりと受け止め、落ち着いてから「頑張った、頑張った」、「大変だったね」とようやく言葉になっていた。