三条市は12日、市内企業への就職に興味のある大学生や短大生の参加を募集して市内企業訪問バスツアーを行い、大学生6人、大学院生と高専が1人ずつの8人が参加して作業工具製造のトップ工業とアウトドアブランドのスノーピークを見学した。
市内企業のアピールと就職促進を図ろうと、これまで高校生を対象に開いたことはあるが、大学生を対象にしたのは今回が初めて。地元から県外の大学へ進学した学生からUターンして就職してもらうねらいもあり、盆の帰省のタイミングにあわせて開いた。参加したのはいずれも三条市や燕市の出身で、県外からは早大、東京造形大、東海大の3人が参加した。
トップ工業では、同社が昭和14年設立で、モンキーレンチやラチェットレンチをはじめ、2,000種類以上の作業工具を社内で一貫生産体制をとっているといった概要を聞いたあと、実際に工場内で製造の現場を見学した。
鉄の丸棒が1,200度以上に熱せられて鍛造され、それがさまざまな工程をへて完成に至るまでのプロセスを順に見学した。
参加した学生は「なんで長袖なんですか?」という素朴な質問もあり、担当者は「火の粉が飛ぶので、綿の長袖です」と説明。ほかにも月産どれくらいの数を生産するのか、一貫生産体制の利点は、男性が多かったが女性はどこで活躍しているのかといった質問もあった。
「家にたくさん工具があるんですが、こういう風にできているのがわかって良かった」、「たくさんの工程で製品になっていく段階を見ることができた」とものづくりの現場に目を輝かせて見入っていた。