新しい小学校の屋上プールを児童だけが利用するのはもったいないと、三条市は15日から21日までの1週間、昨年完成した一ノ木戸小と裏館小の2小学校の屋上プールを市民に開放している。
毎日午後1時から5時まで無料で開放しており、対象は小学生以上の三条市民だが、市外の人も市民同伴なら利用でき、未就学児も保護者同伴で利用できる。三条市が児童以外に学校プールを開放するのは初めて。首都圏の学校ではあるが、県内では珍しいと言う。
初日15日の裏館小学校には、スタートから30分足らずで12組の32人が訪れ、多すぎず少なすぎずのちょうどいいにぎわい。昨年の2学期前に完成した4階建ての校舎屋上には、5コースの25メートルプールと幼児用プールがある。
この日は抜けるような青空で、午後2時までの三条の最高気温は34.3度の猛暑。絶好のプール日和で、フェンスの外には学校のグラウンドや市街地を見下ろし、遠くに県境の連山や弥彦山を望む。
高くて障害物がないせいか、風も少し強く感じ、開放感は満点。子どもたちは日差しをはね返してきらきらと輝くプールで元気に水しぶきを上げていた。
三条市東裏館2、自営業坂井秀三さん(44)は裏館小3年の長女、保育園の年長児の長男、未満児の次女と一緒に訪れた。盆休みは翌日までで、週末から仕事が再開。盆休みは家族で津南ヒマワリ広場や上越国際プレイランドへ出掛けており、最後の家族サービスとなる母校のプール開放を子どもたちとゆっくり過ごしていた。
「一度、自分もここで泳いでみたいと思っていました」と坂井さん。自身も裏館小を卒業しており、「うらやましくもあり、寂しくもあり…」と旧校舎の愛着もあって少し複雑な心境だったが、「これから10年以上も子どもがここでお世話になりますから」と子どもたちと新校舎での新しい思い出を刻んでいた。