スマートウエルネス三条の取り組みの一環で、まちなかの小路を使った現代版のかくれんぼ、「MiiiKe(みいっけ)参上!!全国大会」が18日、三条市で初めて開かれ、参加した66チームの115人は、体力と知力をフルに発揮して得点を競った。
三条市は今年度、スマートウエルネス三条で、まちなかを使った「100のプログラム」創造に取り組んでおり、この「Miiike」もその流れから誕生した。三条市の中心地、三条小学校区の信号機のない複雑に小路の入り組んだエリアが舞台。12カ所にミッションを設け、できるだけたくさん回って各カ所でクイズに回答し、正解すると得点が与えられる。
しかし、そこには10人の鬼「Miiike」がうろついていて、見つかってゼッケンの番号を読み上げられるとアウト。2カ所の復活ポイントで救出を待たなければゲームに戻れない。ほかにも歩数計をつけていて4000歩以上歩くと10点、国定勇人市長に出会ってボーナスカードをゲットしても得点が与えられる。
三条市中央公民館に集合し、開会式や競技説明のあと、みんなで気勢を上げて午前9時半にスタートした。競技時間は45分。午前10時ですでに31.7度の猛暑とあってスタートしてすでに汗びっしょりになった。
「Miiike」は鈴を着けているので、近くに来ると鈴の音が聞こえ、耳を凝らして方向や距離を判断し、逃げ回った。「Miiike」の衣装やボーナスカードなど、ロールプレーイングゲーム的な要素がふだんにあり、おとなも子どもも完全に本気モード。「(Miiikeが)駅、駅、駅にいるっ!」と叫んでダッシュしたり、ゼッケンが見られにくいようにお父さんが子どもに「背中を見せるな。横向きになって走れ!」とアドバイスしたりと、目を輝かせて熱中していた。
競技時間が終わって中央公民館に戻ると、すぐにミッションの得点や歩数計を確認して集計し、表彰式を行った。すべての得点をゲットすると200点で、優勝は175点を獲得した三条市篭場、坂井智英さん(34)とその長男の大崎小5年叶有(かなう)君(10)のペアだった。
二人とも4,000歩以上を歩いてのゴール。お母さん智英さんは三条市スポーツ推進委員のこともあり、参加を申し込んだのも最も早く、ゼッケンは1番。叶有君は「(競技中から)得点を計算してたよ!」、「なるべく道のわきを通ってMiiikeに見つからないようにした」と頭脳プレーの勝利だ。
智英さんは「子どもの体力についていくのがやっと」と笑い、「来年はわたしは鬼になろうかな」。表彰式では6位以上が表彰され、優勝には副賞としてブドウの高級品種「シャインマスカット」とモモ1箱も贈られ、「一緒に参加した友だちにもわけてあげようと思います」と智英さんはにこにこだった。
全国大会と銘打ったものの初めての大会とあってさすがに県外からの参加はなく、市外からは新潟市、加茂市、阿賀野市から参加があった。市内の参加もスポーツ推進委員など関係者が目立ったが、「初めてにしては完成度が高いね」と国定市長も二重丸を出していたように、参加した人には大好評だった。
「来年は6位以上に入る!」と宣言する子どももあり、この面白さを伝えられたら広く普及する競技に化けそうな予感のする内容だった。6位以上の入賞者と得点は次の通り。敬称略。