10月13日に福島県いわき市で開かれるボードゲーム「カロム」の全国大会「C1カロムグランプリ全国大会」の出場権をかけた新潟大会が1日、燕市児童研修館「こどもの森」で開かれ、80人が参加してシングルスとダブルスで競った。
カロムは約60センチ四方のボードを使い、おはじきのようにストライカーをはじいて自分の色のパックに当て、4隅のポケットに落としていくゲーム。シングルスに80人、ダブルスに28組が出場し、それぞれ予選リーグ、決勝トーナメント方式で競い、上位4人(組)が全国大会出場権を獲得した。
この大会には使われる「カロム」は、東日本大震災の経済復興の一助にと、被災地のいわき市で作られている。昨年初めて全国大会が開かれ、それにあわせて新潟大会も開かれた。全国大会のダブルスでは、新潟大会から進出したペアが準優勝している。その2回目となることしは、新潟大会のほかに東京、神奈川、福島、静岡、宮城などの都県で予選大会が開かれる。
新潟大会は「みんなともだち新潟県支部」が主催。支部代表の霜鳥英梨さん=燕市中央通4=があいさつで、カロムが東日本大震災に伴う福島の避難所で子どもたちに喜ばれ、カロムが福島県いわき市で作られるようになって復興支援に役立っていることを話した。
鈴木力市長も訪れ、燕市が合併した3地区の一体化を図る「YOU-GO(融合)支援事業」として認定したことを紹介し、霜鳥さんにその認定証を交付。自ら宣誓がしたいと名乗り出たカロムが大好きで仲良しの小池小学校4年生、川崎朱莉ちゃんと岡部涼音ちゃんの2人が「精いっぱい、練習してきた成果を発揮します」と選手宣誓した。
カロムを通じて被災地を支援する「みんなともだちプロジェクト」の代表で、燕市の幼稚園や保育園の歌「みんなつばめのこども」を作ったシンガーソング絵本ライターの中川ひろたかさんも神奈川県から駆けつけて参戦し、始球式代わりに鈴木市長と対戦。鈴木市長は体験ていどしかカロムをやったことがなく、結果はもちろんキャリアの長い中川さんの圧勝で、鈴木市長も頭を下げて降参だった。
この試合を参加者全員が囲んで見物。これが予想以上の盛り上がったおかげか、その後の試合も昨年にも増して盛り上がり、ゲームの成り行きに一喜一憂する大きな歓声やため息が会場に響いていた。
試合の結果、シングルスは3位以上が小中学生で、ダブルスも4位以上の選手の半分以上が子どもで、練習量と感覚に勝る子どもにおとながかなわなくなっているようだ。全国大会出場権を獲得したシングルスとダブルスのそれぞれ4位以上は次の通り。敬称略。
【シングルス】
優勝=宮田朋和(燕市小池小6年)
準優勝=井上煌己(燕市小中川小2年)
3位=平出晴也(燕市吉田中1年)
4位=霜鳥英梨(おとな)
【ダブルス】
優勝=中村光貴(燕市吉田南小6年)・小林秋光(おとな)組
準優勝=倉井静秋(おとな)・倉井恭子(おとな)組(夫婦)
3位=宮田朋和(燕市小池小6年)・川崎太暉(同)
4位=塩田渉(三条市一ノ木戸小)・外山勇希(同)