三条市シティセールス実行委員会は8日、共催の東京都世田谷区・IID世田谷ものづくり学校で「燕三条ものづくりぐるっと体験フェスティバル」を開き、燕三条製の道具を使ったワークショップなどを行って燕三条の「ひとつうえのものづくり」を体験してもらった。
世田谷ものづくり学校は、2004年に廃校となった旧池尻中学校をリノベーションした施設。さまざまな分野のクリエーターに教室を利用し、ワーキングスペースとして機能している。
今回のフェスティバルは、2月に続いて2回目。前回のタイトルは「三条の…」だったが、今回は「燕三条」と変え、三条市の主催だが燕市のものづくりも発信。同施設に入居するクリエイターやデザイナーも講師として参加してともにワークショップをつくりあげた。
ワークショップは、「鉈職人・日野浦刃物工房×キャンドル作家」を講師に「鍛治の技でキャンドル立てを作ろう!」、「はさみ職人・坂源×学校園」で「本物の花鋏を持って、ハーブを摘みに行こう!」、「くわマイスター・相田合同工場×学校園」で「職人の鍬を、選んで、使って、お手入れしよう!」など7つ。
「手作りマリオネット教室」は子どもの参加が目立った。子どもたちはカブトムシのような新しい生物を創造してそれを木で形にし、関係者は「おとなはそのアイデアに驚かされる」と話していた。また、鍛冶で生産されるものには柄などに木工技術が必要になり、「木工技術があっての鍛冶屋」と三条の鍛冶が木工と二人三脚で歩んできたことを感じる人もいた。
「クッキー型作家・藤家スポット」で「世界にひとつのクッキー型作り!」では、女性がすっかり夢中になっていた。自分の好きな形に金属の板を曲げてクッキー型を作ったら、溶接してもらって完成。あとで家庭で使うものだけに、真剣に取り組んでいた。
ただ、ワークショップでは、せっかくモノづくりを体験するなら、家に持ち帰って使いたくなったり、飾りたくなったりするものを作りたいという声もあった。このほか「鎚器銅器・玉川堂×金型ディレクション/MGNET」で「燕三条ものづくり対談」も行われた。